Zoomはなぜ強い?10分で学ぶ「差別化」の極意 早稲田MBAで教えている経営戦略の基礎
他社との差別化はお金で解決できる?
戦略の本質は「差別化」、すなわち「他社と違うことをすること」です。そのため競合が模倣しにくい資源や能力を育成・維持することが重要です。そのうえでまず、自社の資源や能力が、他社にとって「模倣困難かどうか」を分析することが大事になります。
そのための代表的な視点が3つあります。「①外部調達困難性」「②内部育成困難性」「③制度による参入障壁」です。
①外部調達困難性:たとえ自社に強みがあっても、競合が同じ強みを外から調達すれば互角になってしまいます。誰もが外からお金で買えるものは、本質的な強みにはなりえないのです。
②内部育成困難性:自社に独自の強みがあっても、競合が資源を投入して同じ強みを内部で育成できてしまうのであれば、差別化にはなりません(ただし、育成に何年もかかる場合は、競合に追いつかれるまでは優位性を保てます)。競合が短期に、容易に内部育成できないような強みは何か、を考える必要があります。
③制度による参入障壁:具体例をあげると「特許制度」や「許認可制度」です。ただし、特許には有効期限があり、許認可制度も変更される可能性があります。そのため、制度による優位性に安住するのは危険です。
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