アメリカに「団結と癒やしの時代」は来るのか 慶大・渡辺教授が語る「バイデン政権」の課題

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アメリカ次期大統領として政権移行の準備を進めるバイデン氏(写真:ロイター)
11月3日に投開票されたアメリカ大統領選挙は民主党のバイデン前副大統領が当選確実としたが、共和党のトランプ現大統領がなかなか敗北を認めず、法廷闘争を続けていることで、アメリカ社会のしこりや分断の亀裂は一段と拡大した感もある。対立する支持者の間で激しい衝突や暴動の続発さえ懸念され、連邦議会で「ねじれ」が残れば政策の停滞も予想される。新型コロナウイルスの感染再拡大が深刻化する中、ワクチン開発や金融緩和継続をはやして株価だけは高騰を続け、所得格差が拡大している。
バイデン氏は「アメリカの傷を癒やすときだ」と国民に団結を訴えたが、混乱が続く状況下で政権交代が順調に進み、社会の安定が達成できるのか。新政権は公約した政策をどこまで実行できるのか。日本への影響はどうか。今後の見通しについて、現代アメリカ論が専門の渡辺靖・慶応義塾大学教授に聞いた。

強大な影響力を持ち続けるトランプ氏

――まず今回の大統領選の結果についての受け止めは。

アメリカの大統領の再選率はふつう7割ぐらいあり、直近の3人の大統領(クリントン、ブッシュ、オバマの3氏)も再選している。それだけに今回、1期でNOを叩きつけた有権者の判断は重い。

とはいえ、トランプ大統領の強さもまざまざと見せつけられたのが今回の選挙だった。トランプ氏は得票率でも前回選挙時(2016年)より1%ポイントぐらいアップしている。これだけ新型コロナの逆風があるにもかかわらず、ここまでのパフォーマンスを発揮したことで、今後の共和党としても、トランプ氏が敗れたからといって一気に同氏に背を向けるわけにはいかない。

トランプ氏は今後、新たなメディアを立ち上げるのか、2024年の再出馬を目指すのかはわからないが、共和党の中でキングメーカー的な影響力を持ち続けるだろう。共和党がこれからトランプ主義とどう向き合っていくか。党内の主流派とトランプ派の駆け引きが見ものだ。

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