ソフトバンクG、2兆円投資担う「影のキーマン」 上場株投資の運用責任者に若手人材を抜擢

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決算会見で孫氏は、「情報革命を推し進める一員として、発明者に対してリスクを取って資本を提供する役割を担いたい」と強調した。だが、そうしたリスクマネーを本当に必要としているのは、一定の評価を得た上場企業ではなく、未公開のベンチャー企業であるはず。また、「上場株の投資対象は十分に流動性を持っている大型株。その気になれば2~3日で売ったり買ったりできるため、現金に近い利便性がある」(孫氏)とも話しており、結局、リスクを取ることより、流動性の高い(現金化しやすい)投資対象を選んでいるだけにも見える。

11月の決算会見で保有株一覧を示して説明する孫氏。名だたる上場IT企業にSBGが資金を投じる意義はいまだ見えない(記者撮影)

すでに多くの投資家が株主となっているITの大型株にSBGがあえて投資する意味はあるのか。そう問われた孫氏は、「上場している大手企業はすでに成功している。われわれの存在意義は彼らにとってはたいしたことはないかもしれない。ただわれわれも含めた資本市場は彼らの継続的な成長に欠かせない」と述べるにとどまり、明確な意義は示さなかった。

いずれにしても、兆円単位の資金を注ぎ込み、若く優秀な人材を抜擢するほどの力の入れようだ。「孫氏は(アメリカの著名投資家である)ウォーレン・バフェット氏のような存在を目指しているようにも見える」(SMBC日興証券の菊池悟アナリスト)との声もあるが、孫氏が「情報革命」を推し進める一員と自認する以上、上場株投資に傾注し続けることの有用性は依然として見えない。

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