イメージをつかむために、次のマッチ棒パズルの問題を考えてみてほしい。
【マッチ棒6本を使って正三角形を4つ作るにはどうすればよいか?】
この問題はマッチ棒パズルの「常識」とも言える、「平面」の2次元の世界だけで考えていては簡単には解けないが、「高さ」を持たせて3次元空間で考えるという選択肢を思いつけば、すぐに解答にたどり着けるはずである(解答例:「正三角錐」を作る)。
さらに、2次元を3次元に上げることによって「解けない問題を解く」別の例を、「アリとキリギリス」の比較によって行ってみよう。
アリが1匹、「壁」のようなもので囲まれている状況を想定する(下図)。
壁の高さはアリの体高よりは何倍か高いために、アリには単なる(上限の見えない)「塀」に見えている。その外側にアリの好物が置かれており、そのにおいから、アリは「塀の外側」に何か魅力的なものがあることだけはわかっている。
さて、このアリは餌にありつくことができるだろうか?
少なくとも何らかの「飛び道具」を使わないかぎり、アリはその塀の外側に出ることはできないだろう。アリの行動範囲は基本的に平面上の移動という「2次元」の世界だけだからである。
ではこれがキリギリスだったらどうだろう? 「ジャンプする」という、文字っどおりの「跳び道具」を持っているキリギリスにとって、塀は簡単に超えられる。
これはキリギリスが「高さ」というもうひとつの次元を移動することができるからである。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら