女子高生が竹下通りから新大久保に流れるワケ 原宿では歴史がある雑貨店など閉店が相次ぐ

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そして、なんといってもK-POPだ。K-POP関連のCD、DVD、タレントグッズなどが揃う店も客が絶えない。それだけではない。「NTB」「ARGON」「IMFACT」などのグループは、新大久保を舞台にさまざまな活動を展開。SNS上には「新大久保のイケメン通りでNTBのジェハくんヒョビンくんに会った」(1月)といった書き込みも見られる。

韓国でデビュー済みのグループ、デビューを目指すグループ、日本でデビュー済みのグループなどが新大久保で活動しているという。新大久保が新たな文化発信地になりつつあるかのようだ。

イケメン通りの韓流スターショップは、若い女性だけでなく40代、50代の女性の姿も。幅広い世代を引き寄せている。この通りを歩くのは7、8割が女性、それも2人組が圧倒的に多かった。

新大久保にある韓国系の店舗数は2013年に628軒あったと論文に記載がある。その後、韓流ブームの衰退、日韓関係悪化などで減り続け、2017年には384軒まで減少したと韓国系メディアに報じられた。コロナ禍で一時は人通りが減った新大久保エリアだが、秋以降、徐々に人通りが増えている。第4次韓流ブームが続くなか、コリアンタウンの勢いは復活を遂げているように見える。

竹下通りの巻き返しはあるか

新大久保の現状について新宿韓国商人連合会に問い合わせてみたところ、次のような回答があった。

「来月から改めて実態調査を行う予定ですが、現時点での韓国のお店は650店舗以上あると思われます。コロナ禍の前は、新大久保駅からの訪問客が1日平均10万人以上でした。9月以降、当時の60-70%ぐらいまで回復しています。韓流ドラマとK-POPの影響で若い女性が多いですね。K-POPのグループは今は入国できないので、オンラインでライブを行っている状況です」

一気に盛り返してきている様子がうかがえる。とはいえ、流行は移ろいやすい。今の「第4次韓流ブーム」、新大久保人気がいつまで続くかはわからない。逆に、原宿・竹下通りの巻き返しがあるかもしれない。コロナ禍が長期化するなか、経済的にラクではない若者たちは流行にどう反応していくのだろうか。

山田 稔 ジャーナリスト

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やまだ みのる / Minoru Yamada

1960年生まれ。長野県出身。立命館大学卒業。日刊ゲンダイ編集部長、広告局次長を経て独立。編集工房レーヴ代表。経済、社会、地方関連記事を執筆。雑誌『ベストカー』に「数字の向こう側」を連載中。『酒と温泉を楽しむ!「B級」山歩き』『分煙社会のススメ。』(日本図書館協会選定図書)『驚きの日本一が「ふるさと」にあった』などの著作がある。編集工房レーヴのブログでは、最新の病状などを掲載中。最新刊は『60歳からの山と温泉』(世界書院)。

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