女子高生が竹下通りから新大久保に流れるワケ 原宿では歴史がある雑貨店など閉店が相次ぐ
さらに通りを進む。インバウンドや修学旅行生の姿は見当たらない。気になったのは「閉店」の2文字。10代の女の子たちに人気のあったクレアーズは、店内に「10月31日」の表示があり、閉店セールの真っ最中だった。
下りたままのシャッターに「閉店のお知らせ」を張り出している店もちらほら。よく見ると「1月26日をもちまして……」とある。
「コロナ禍による閉店が相次いだ」との報道があったが、そればかりではなさそうだ。閉じたシャッターにペンキの落書きが一面にされている店もあり、わびしさが漂う。
竹下通りのイメージソングも
1983年に竹下通りにオープンした名物クレープ店「エンジェルスハート」も2019年に閉店。中国雑貨の「大中」も2018年に閉店した。竹下通りの歴史を残す店は減る一方だ。
11月初旬の平日、再び通りを歩いてみた。午後3時、人通りは少なめだ。手持ち無沙汰の店員さんの姿が多い。路地奥にある子ども用のガチャのコーナーやインバウンド向けショップは閑散としている。10月末に閉店した人気店はシャッターが下り、「閉店のお知らせ」が貼られている。
肩が触れ合い、進むのが困難だった大混雑とは程遠いのが、コロナ禍の竹下通りの現状だ。それでも新たな動きは出ている。原宿駅前の街並みが一新されたことに加え、この秋には「原宿竹下通り2020公式イメージソング」が発表された。
10代の女性たちに人気のGirls²の「#キズナプラス」で、公式イメージソングは初めての試みだ。通り沿いのフラッグや横断幕などにグループのビジュアルが登場し、人気ショップとのコラボイベントも開催されるという。活性化に向けた取り組みなのだろう。
ショップ関連では、タピオカに代わって最近人気のバナナスムージーの店が10月に入ってオープンした。店内ではパフォーマーたちによるダンスパフォーマンスが披露され、道行く人たちが足を止めて見入っていた。大人気の「鬼滅の刃」関連グッズを扱う店もチラホラ。新陳代謝が進んでいるということだろうか。
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