注目が集まるモンゴルの資源戦略、最大与党・人民革命党の若手リーダー、バルダンオチル議員に聞く

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地下資源の豊富さから、世界的に注目度を集めているモンゴル。2010年2月下旬に笹川平和財団の招きで、同国から5人の有力国会議員が来日した。そのメンバーで、最大与党・人民革命党の若手リーダーであるドグソムジャブ・バルダンオチル氏(写真)にモンゴルの資源戦略について聞いた。

--モンゴルで最大のタバン・トルゴイ炭鉱(推定埋蔵量51億トンと世界最大級)の開発には、日本の総合商社をはじめ多くの多国籍企業が興味を示しています。開発計画をめぐる議論が、いよいよ大詰めを迎えました。

40億~50億ドルの投資が必要な巨大プロジェクトだけに国民の関心は高い。政府が取りまとめた計画をめぐって、4月5日から始まる春の国会で議論が行われることになる。個人的な見方だが、7月11日のナーダム(国民的な祭典)までに審議は終わり、何らかの決定が出ると思う。

タバン・トルゴイについては、埋蔵量の莫大さが判明して30年たつというのに、いまだに開発が実現していない。2008年の総選挙では、人民革命党も(同党と連立している)民主党も、鉱山開発による利益を国民に配分するという政策を掲げて戦った。

この選挙で人民革命党は単独過半数を確保したが、あえて民主党に大連立を呼び掛けた。それは2000年以降に政権交代が相次いだことが、資源開発を大いに妨げてきたという反省からだ。今回は速やかな決定がなされると思う。

--モンゴルの地下資源には、中国やロシアが強い関心を示しています。

経済産業省の幹部との意見交換では、モンゴル側から「日本の動きが鈍い」という指摘をした。中露はモンゴルにとって、動かすことができない隣国だが、経済面で緊密な「第三の隣国」も必要だ。日本にはぜひ第三の隣国として、モンゴルの資源開発に積極的に参加してほしい。

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