携帯料金引き下げ、側近が語る菅政権の真意 坂井学・官房副長官「健全な競争環境が必要だ」

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――坂井副長官は7月、携帯料金値下げに向けた提言書を自民党有志としてまとめ、菅官房長官(当時)に提出しました。報告書のポイントはどこにありますか。

いくつかあるが、一番真剣に考えてもらいたいのは、国内外の各キャリアのサービスを比較する指標や数字がないということだ。それでは、ユーザーがどのサービスが優れているのか、適切に評価できない。

ユーザーごとに、「通話が切れにくい」「データの通信速度が速い」など(キャリアに)求めるものが違う。単純な値段は海外が安いが、サービスの優劣は単純に値段だけでは決められないところがある。料金プランも複雑になりすぎていて、どれが得なのかわからない。

自分がどんな使い方をしているのかわからない人も多い。そうした人にもわかりやすい指標ができないかと考えている。そうした指標をつくるための情報をキャリアが出したがらない。企業秘密もあるが、役所に工夫してもらって何とか実現させたい。

eSIMやSIMフリーが今後の課題に

――携帯電話市場の競争環境の整備について、今後課題になることは何ですか。

キャリア間の流動性は課題の一つだ。提言書で求めている「eSIM」(内蔵SIM=料金の安い事業者に乗り換える手間が簡略化できる)は、アクションプランでずいぶん取り上げてもらった。このあたりも3大キャリアは乗り気ではない。キャリアにしてみると、ユーザーにはなるべく動いてもらわないほうがいい。

SIMフリーも課題だ。端末を購入するとき、ローンを組むとロックがかかったままとなり、100日後に(SIMロックを)解除するための手続きをしなければならない。これを100日後に自動でできるようにするべきだという話をしている。端末の中古市場を整備していく必要もあるだろう。

公正取引委員会は携帯市場で競争原理が公正に働いているか、調査を始めたと発表した。公取委の判断も横目で見ながら、競争環境の整備についてしっかりフォローしていかなければならない。

(政権では)総理の強い意思が共有されている。総理は武田良太総務大臣、通信政策トップの谷脇康彦総務審議官に指示を出して、施策はよく進んでいる。私もお手伝いできるところはしていきたい。

森 創一郎 東洋経済 記者

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もり そういちろう / Soichiro Mori

1972年東京生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科修了。出版社、雑誌社、フリー記者を経て2006年から北海道放送記者。2020年7月から東洋経済記者。

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