携帯料金引き下げ、側近が語る菅政権の真意 坂井学・官房副長官「健全な競争環境が必要だ」

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――NTTとNTTドコモの統合でドコモに値下げ余地も生まれるということですが、統合の背景に「官邸の意向」があったのではないかとの臆測もあります。

おっしゃる意味がわからない。NTTに「統合しろ」なんて考えもないし、言ってもいない。

結果として、いままでより4割ほど安い値段で20GBという大容量を利用できるプランを出していただければ、十分値下げとみなしうるし、評価できるとの思いは(政府内に)あったとは思う。ただ、政府にはどのような手段、どのような形でという意向はまったくない。

携帯料金はもっと安くできる

――2018年に菅官房長官(当時)は、「携帯料金は4割安くなる」と発言しました。背景には何があるのでしょうか。

菅総理は総務大臣の前に、テレコム系の副大臣をやっていて、その頃からずっと(携帯料金を)追いかけてきた。総務大臣の頃も「携帯料金が高い」ということを発言している。

2年前の発言は、ぽっと誰かに言われて出たものではない。あのタイミングで確信をもったので話をした。発言を聞いたとき、私は「これは本気だ」と思った。総理は誰よりも情熱をもって、(携帯市場を)健全なマーケットにしたいと思っている。

さかい・まなぶ/1965年生まれ。1989年東京大学法学部卒。松下政経塾に入塾(10期)。鳩山邦夫衆院議員秘書を経て2005年衆議院議員(4回当選)。財務副大臣、総務副大臣兼内閣副大臣などを歴任し、2020年9月内閣官房副長官に就任(撮影:尾形文繁)

情報通信網は生活のインフラになっていて、公共財のような意味を持つ。一方で、(NTTやKDDIなどの)キャリアは、電波という国民の財産を独占してビジネスを行っている。料金はもっと安くできるのに、努力しないのはけしからんというのがまずあった。

さらに、3社が3社とも同じような利益率をあげている。構造をみていくと、キャリアと端末メーカーに「ウィンウィン」の関係がある。しかし、消費者はその関係に入っていない。(携帯)ショップでも、販売員が売りたくない売り方、勧めたくない勧め方を消費者にしているケースがある。総理にはキャリアや端末メーカーなどが消費者を向かず、のけ者にしているのはおかしいという意識がある。

民間企業がいくらの値段をつけるか、行政には強制力がない。お願いベースでこういうことが望ましいと言ってきたが、どこまで値下げしろと強制的に言うことはない。料金は適正利潤をのせて決まるし、のせてもらうのはかまわない。ただ、それが適正かどうかだ。

競争原理が働かない中で、その上乗せ(幅)が適切ではなかったりする。健全な競争環境の中で競争原理が働くのが何より大事なことで、その環境を整えることが何よりも必要だ。健全な環境で競争原理が働けば、自然に適切な値段に収斂していく。

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