野田聖子「女性のためだけの政策なんてない」 バランスの取れた国を作るために必要なこと

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──野田さんはできないことはしない。できることはする。この誠実さはすごく心強いと思いました。最後に、女性議員が増えることが世の中にとってどんなメリットがあるのか、女性議員が増えるために私たち有権者ができることは何かを伺いたいです。

野田:よりバランスの取れた国が作れるからです。有権者の多様な意見を集約して、政策にして法律にしたり予算にしたりするのが私たち国会議員の本来の仕事です。いま有権者の性別を見ると、男女がほぼ半々。高齢者では女性のほうが圧倒的に多くなります。だから国会議員も五分五分の人数がいてはじめて意見のバランスが取れるはずなんです。

ところが今、国会議員の男女比は9対1だということに誰も気がついていない。特に女性には気がついてほしいです。例えば、グループの中で赤が好きな人が9人いて、白が好きな人が1人だけだったら、基本的には赤の話になっていく。そういうことが政治では日常的に行われているんです。

9割の男性の中で出てこなかった答えが出てくるかも

──その結果、どうなるんですか?

女性の気持ちが沈むことで、男性のポテンシャルも下がってしまう

野田:結果として、政策に限らず女性の力が十分に活かせないことにつながります。なぜなら女性の周りには男性がいるわけですよ。例えばお父さんだったり、お兄さんだったり弟だったり。夫でも恋人でもいい。女性の気持ちが沈むことで男性のポテンシャルも下がってしまう。幸せ度が下がってしまうんです。

企業においても多様性を重視して、女性のみならず外国人や障害のある人を積極的に採用する企業のほうが収益をあげているということは明らかなんですね。女性が増えてバランスが取れることで、新しいアイデアや仕事も生まれるでしょう。だから決して道徳的な話ではないんです。今まで9割の男性の中で答えが出せなかったものでも、答えが出てくるかもしれない。その道筋をつけるためにも、女性の役割を増やしていくことが大事です。

──本当に女性の国会議員が増えてほしいです。

野田:たかまつさんもぜひ国会議員に立候補してください。

── 嫌です(笑)。2万パーセントありえません。本日は、お忙しい中、本当にありがとうございました。

たかまつ なな ピン芸人、お笑いジャーナリスト、笑下村塾 取締役

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Nana takamatsu

フェリス女学院出身のお嬢様芸人として、テレビ・舞台で活動する傍ら、 お笑いジャーナリストとして、お笑いを通して社会問題を発信している。18才選挙権を機に、若者と政治の距離を縮めるために、株式会社笑下村塾を設立。東京大学大学院情報学環教育部、慶應義塾大学大学院政策メディア研究科を卒業。現在はお笑い界の池上彰目指し、「笑える!使える!政治教育ショー」を行う株式会社笑下村塾の取締役として主権者教育の普及・啓発や講演会・シンポジウム・ワークショップ・イベント企画など手がける。SDGsの普及活動にも従事。

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