野田聖子「女性のためだけの政策なんてない」 バランスの取れた国を作るために必要なこと
──仕事を頑張る女性の多くは、結婚して子どもが欲しくても後回しにせざるをえない状況で働いています。菅総理が言う不妊治療の保険適用なども素晴らしいとは思いますが、少子化の抜本的な解決にはならない中で、野田さんのご経験に基づく政策に期待したいです。
野田:おっしゃるとおりです。これまで男性の国会議員の口からは出なかった「不妊治療」という言葉を菅総理が言ってくれたことは感謝しています。ただ、いちばん大事なのは、たかまつさんのような20代30代の女性たちが、バランスの取れる人生を送れることです。余裕を持って結婚して子どもを産めることが大事なんですよ。
──野田さんが不妊治療で悩まれているときに、ネットで目を疑うような、ひどいことを書き込まれていましたね。
野田:夫はすごく傷ついて、心を病んでしまったこともありました。だから私は自分がそういう目にあった分、人がそうならないような仕掛けを作っていきたいと思っています。
──自民党に女性議員が少ないのはなぜですか?
野田:自民党が与党だということで、衆議院の小選挙区だと300議席のほとんどが埋まっていて、現職の男性が過去からの実績でいるから隙間がないんです。だからこれは、やっぱり野党の仕事だと思います。野党では議席の空いているところをすべて女性にするぐらい大胆なことをしてもらって有権者をひきつけて選挙に勝てば、私たち自民党もやらなきゃということになって相乗効果が生まれるんじゃないでしょうか。
与党だからこそできること
──野田さんは幹事長代行として、どんな仕事をしていきたいと考えていますか?
野田:幹事長代行というのは、言い方は悪いですが、権力に近いポジション。つまり、いろいろなイノベーション(革新)ができるということです。菅総理は私に、大衆迎合的な女性活躍ではなくて、内部から変わっていけるような女性活躍を託してくれているのかなと思っています。私は野党を経験していますが、野党でどんなことを言っても形になりません。でも、与党の場合は時間はかかるかもしれないけど、確実に形になる。だから、それを生かしていきたいと思っています。
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