東京電力と東京ガス、一緒にやるのが最適

東京ガス・広瀬道明社長に聞く

――東京電力が6月下旬から12月にかけて実施する新たな火力電源(全600万キロワット)の入札募集は積極的に対応するのか。

 まだ時間的な猶予があるのでこれから検討するが、これまでも東電とは首都圏でいろいろな協力関係があるので、リプレース(電源更新)についても何らかの形で考えていきたい。

東電の包括提携相手「当社が最適」

東京ガスのLNG船。調達では東京電力との関係が深い

――東電は燃料上流から発電までにわたる「包括的アライアンス」(合弁会社の設立)を今年度中に結ぶことを計画しており、すでに候補企業へ“ボールは投げた”としている。当然、東京ガスも候補企業だと思われるが、スタンスはどうか。

東電とは、1年以上前から「ビジネスアライアンス」という形で、燃料調達、発電、小売りの3部門すべてで話し合いを続けており、今後も続ける。だが、それと今回の包括的アライアンスとの関係がどうなるのか、さらには12月までの火力の入札募集との関係がどうなるのか、その辺りがまだはっきりわからない。

ただ言えることは、東電と当社の協業の歴史は長いということだ。1969年にLNG(液化天然ガス)を日本へ初めて導入したのも東電と当社の共同プロジェクトであり、現在でもLNG調達では当社の全調達量の半分近くは東電と共同参画しているプロジェクトが占める。袖ケ浦と根岸のLNG基地も東電との共同の基地だ。

首都圏で効率的、安定的にエネルギーを供給する体制というのは、これからも東電と当社が一緒にやればいちばん全体最適になるのではないかと思っている。

――協業の実績を考えれば、包括的アライアンスでも東京ガスと東電の組み合わせは最適であると。

われわれはそう考えているが、東電側がどう考えるかだ。

――LNG調達量でいえば、日本全体の輸入量のうち東電が全体の約3割、東京ガスが15%程度で、合わせれば全体の半分近くを占める。自社需要分だけでなく、国内外へのトレーディング用の調達を拡大すれば、スケールメリットは一段と高まる。

 日本では電力業界でもガス業界でも、国内需要に合わせてLNGを調達するのが基本だったが、自由化が進めば、欧米で行われているようなトレーディング自体をビジネスにすることも当然出てくるだろう。

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