米最高裁判事死去が大統領選に与える「影響」 選挙戦中に訃報を知った大統領候補2人の反応

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9月19日に亡くなった最高裁判所のギンズバーグ判事。同判事の後継者を誰が指名するのかが今後の焦点となる(写真:Sam Hodgson/The New York Times))

9月19日、アメリカ連邦最高裁判所のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事が死去した。それを受けてドナルド・トランプ大統領は、任期中で3人目となる判事の指名ができる運びとなり、早速大統領選挙の行方をも揺るがす事態となっている。

ギンズバーグ判事の訃報が入ったのは、トランプ大統領がミネソタ州ベミジーでの選挙集会に登壇した数分後であった。トランプ大統領はこの集会で、保守派の判事を指名したことを業績として誇らしげに語り、テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員を最高裁判所判事に指名する可能性を示唆したが、ギンズバーグ判事の死去には一切言及しなかった。

訃報に触れずにスピーチ続ける

壇上のトランプ大統領は、2時間近くにわたり繰り返し自らの成果を強調し、判事の指名の重要性にも何度か触れていたが、会場となった空港の格納庫で訃報に触れていないのはトランプ大統領だけのようだった。「次期大統領は1人、2人、3人、または4人の最高裁判事を指名できるだろう」とトランプ大統領は語った。「私は2人を指名できた」。

聴衆の誰かが「ギンズバーグ判事が亡くなった!」と声を張り上げたが、トランプ大統領はその叫び声が聞こえなかった、もしくはそれに反応しなかったようだ。

ヒラリー・クリントン氏に対して性差別的な攻撃を加え、ジョー・バイデン氏が大統領になればイスラム系のテロリストが大勢侵入するだろうと恐怖を掻き立てていたトランプ大統領の耳には、それと時を同じくして明らかになった最高裁判所の力関係を大きく揺るがす可能性のある訃報が入ることはなかった。

トランプ大統領は、ツイッターに1件投稿したり、選挙集会で1つ余談をするだけでケーブル局のニュースの字幕で報道されたり、速報扱いされることを自身の誇りとしている。

そのトランプ大統領が、今回の選挙活動期間が始まって以来最重要の動きの1つである今回の訃報についてまったく知らないまま、長時間にわたって壇上でのパフォーマンスを続けていたのだ。自身の首席補佐官であるマーク・メドウズ氏がツイッターで訃報に関して声明を発表してからも、トランプ大統領は壇上に立ち続け、バイデン氏のニックネームのどれがお気に入りか、多数決で支持者に聞いていた。

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