おじさん達が「臭い」と思われてしまう根本原因 恋愛相手の選定では嗅覚が大事になってくる

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オフィスにおいては、スメルハラスメントが問題にもなっています。においにより周囲を不快にさせる行為のことで、スメハラと略されます。しかし、今まで述べてきたように、絶対的に万人が「臭い」と思うにおいならともかく、不快に感じるにおいは人によって異なります。柔軟剤の香りですらスメハラとなった事例もあります。

そもそも、自分のにおいは自分では臭いとは思いません。むしろ、自分のにおいによって、人は精神的に安心を得る効果があります。引っ越ししたばかりの新居では落ち着かないというのは、部屋から自分のにおいを感じ取れないからでもあるし、旅行に行くときに自分の枕を持っていかないと気が済まないという現象なども、自分のにおいに包まれていると安心できるからです。

自分のにおいで安心することも

例えば、仕事上の会議などで緊張したとき、思わず自分の指を鼻元にもっていくという行動をしたりしてないでしょうか? あれは、ストレスや危機を感じたときに、無意識に指の間から出る自分のにおいを嗅ぐことで安心するからなんだそうです。

自分の安心を選ぶと他者から嫌われる。どうにもならない袋小路です。未婚男性だけではなく、アラサー以上の全国の現役世代男性2500万人が待ち望んでいるのは、せめて「好かれなくてもいいから嫌われない」無臭人間になれる何らかの商品なのかもしれません。

荒川 和久 独身研究家、コラムニスト

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あらかわ かずひさ / Kazuhisa Arakawa

ソロ社会および独身男女の行動や消費を研究する独身生活者研究の第一人者として、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Webメディアなどに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』(小学館新書)、『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』(ぱる出版)、『「一人で生きる」が当たり前になる社会』(ディスカヴァー携書)(ディスカヴァー携書)、『結婚滅亡』(あさ出版)、『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックスPLUS新書)、『超ソロ社会』(PHP新書)、がある。

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