最近、お笑い芸人・ずんの飯尾和樹さんがお茶の間の人気を博したり、『おっさんずラブ』や『私の家政夫ナギサさん』のように、いわゆる普通のおじさんが脚光を浴びるドラマが人気です。これは「ようやく、おじさんの時代の到来か?」と早合点しがちですが、それは、あくまでも、においを感じない映像の中の世界だからなのかもしれません。
既婚男性はまだしも、アラフォーで婚活にいそしむ独身男性にとっては、この「嫌われる要素としてのにおい」は、死活問題です。婚活パーティーでは年齢制限などもあり、ただでさえ40歳以上の婚活男性は出会いのきっかけすらなくなっています。
婚姻の組み合わせにおいて、興味深いデータがあります。夫婦同い年婚および妻年上婚の数は、婚姻数が多かった皆婚時代とほぼ変わりません。激減しているのは夫年上婚だけなのです。
1970年と2018年を比較すると、日本の婚姻数は約44万組減少しているのですが、それはほぼ夫年上婚の減少と一致します。つまり、日本の未婚化は、年上の男が結婚できなくなったからだとも言えます。
これは、結婚を希望する男性全般からすれば希望のない話です。若いうちは、結婚条件として「年収の壁」を突きつけられ、懸命に働いて、ようやく40代になってその年収条件をクリアしたと思ったら、今度は「臭さの壁」という新たな障壁にぶち当たってしまうのですから。
おじさんのにおいが好きな人もいる
とはいえ、おじさんのにおいは、そんなに「悪者」なんでしょうか? この世から消し去るべき「絶対悪」なんでしょうか? TBS系情報番組『グッとラック!』コメンテーターであり、ヴァイオリニストの木嶋真優さんは、自他共に認める年上好きで、10代の頃の初恋が60歳を超える男性とのことですが、番組において、「本当におじさんが好きだったら、臭いのが好きなはず。その臭さがいいにおいと思うから」と、おじさんの臭さ愛を力説していました。
実は、これは彼女だけが特殊なわけではなく、男性のにおいに関しては、女性全般に共通する特徴だったりします。恋愛において、男性はどちらかといえば、女性の容姿という視覚を重視します。が、女性は嗅覚を信じるという傾向があります。
次ページのグラフに一目瞭然ですが、女性の場合、たとえ容姿が好みでも、既婚は60%以上、未婚に至っては80%近くが、相手のにおいが嫌いだと付き合えないと言います。恋愛相手選定では、相手のにおいが重要な決定要因となるのです。これは男性とは大きく異なります。
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