子供は大学費用をどこまで自分で負担すべきか 親が老後貧乏にならないための計算方法がある

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晩婚化が進み「教育費」「住宅ローン」「老後の資産形成」が重なる「三重苦家計」は少なくない。聖域といわれてきた教育費を、いくらまで負担できるのか、親子で見極めることは必要だ。奨学金を利用することになれば、将来返済をしていく子供の生活にも当然大きく影響してくるからだ。

そこで、大里家は、家族みんなで、withコロナの時代の「お金の計画」を立てた。ポイントは、「親が希望する老後生活費を実現できること」と「花実が将来、奨学金を返済しながら必要貯蓄率を達成できること」の2つだ。これらを前提条件として、「いくら奨学金を借りることができるのか」と、「それをどう按分して返済していくか」を決める。

実は「人生設計の基本公式」を使えば、簡単にわかる(詳細は第6回リンクで解説したとおりなので、そちらをみてほしい)。一言でいえば、今後の平均手取り年収を見積もり、老後現役時代の生活水準に比べてどの程度で生活したいかをイメージして、現役時代にどれだけ貯蓄すべきかを計算するのがこの基本公式だ。

「親の老後の生活水準」を設定する

まずは、大里家の父と母の希望を入れて計算した「人生設計の基本公式」が以下だ。老後の楽しみの旅行代500万円を入れて、月の老後生活費を母の希望である33万円に想定すると、両親の手取り年収に占める、必要貯蓄率は23%になった。

次に、花実が奨学金を借りた場合を考えてみる。ネットで調べると、製薬会社で研究者として仕事をするとなると、生涯の平均年収は900万円~1500万円とあったので、約1000万円として、以下のように計算した。

「①額面の平均年収は1000万円なので、今後の平均手取り年収 (Y)」は780万円とした。「②老後生活費率(x)」は、現時点では100%。将来、結婚したり、家を買ったりしたら見直す。「③年金の手取り額(P)」は、24歳から65歳まで41年間働くとして、303万円。手取りで242万円とした。「④現在貯蓄額(A)」は奨学金を500万円借り入れるとして、500万円のマイナスだ。

もちろん年金額等、将来のことはわからない。でも「予想を立ててみる」ことが重要なのだ。だって、やみくもに動くより、スマホのマップで位置情報を確認しておくほうが安心だ。修正だって効く。てか、適宜修正しながら「お金の計画」を立てていくというのが大事なのだ。

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