パチンコ産業の憂鬱、過熱する版権争奪戦--あの名作がパチンコに登場する舞台裏

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 1円パチンコの普及によって、足元でパチンコ参加人口の減少は止まっている。だが、これは版権パチンコがもたらしたというより、それがもたらした意図せざる結果といえる。

版権高騰はもはや限界、新しい企画の形も

「版権が高すぎてついていけない」。遊技機メーカーの間にこんなため息が漏れる中、一石を投じる企業も出てきた。

フィールズはテレビドラマの制作資金を拠出する代わりに、パチンコの新機種に番組コンテンツを採用する取り組みを開始。1月にテレビ東京系で放映された時代劇ドラマ「ジロチョー~清水の次郎長維新伝」は、2月発売の新型パチンコ機「CR清水の次郎長~命の絆」の開発と同時に制作された。

フィールズの大屋高志社長は、「既存の人気版権を買うより安い。実写とアニメを組み合わせ、自由な動きも出せた」と話す。

ただ、こうした自らコンテンツを編み出す取り組みも、「フィールズがもくろんだほどの受注は取れていないようだ」(パチンコホール関係者)。従来の人気コンテンツが積み上げた歴史やファンの広がりには、一朝一夕には追いつけない。

版権パチンコ依存症の苦しみから抜け出すのも、また容易ではない。
(武政秀明 撮影:引地信彦 =週刊東洋経済)

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