人生で大切なのはカネと名声ですか? ハーバード教授陣が語る「かけがえのない人生」

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ビジネスの面では成功している人でも、プライベートはめちゃめちゃという人は意外と多い。配偶者と離婚していたり、子供と疎遠になっていたり、心から信頼できる親友がいなかったり、自分の存在意義を感じられなかったりして、表面では成功していても内面は不幸せな人はいる。

それは、自分を優先しすぎてしまったからかもしれない。自分の夢とパートナー(配偶者)の夢が両立できない場面は必ずある。そういうときは、相手からもらうことではなく、相手に与えることを優先するべきなのかもしれない。

最後に教授は、自分の伝えたかったことのエッセンスを一言で語った。

「Honor the dream of your partner (パートナーの夢を尊重しなさい)」

心の底から熱意を持てるキャリアか?

アントレプレナーシップの授業も印象的だった。最後の授業で、教授はいつものようによく通る声で次のように語った。

「この授業で取り扱ったケースの主人公の多くは、何度も挫折を乗り越えてきた。Pandora Radioの創業者のティム・ウェスターグレンは、300社のベンチャーキャピタルから出資を断られ、資金不足で従業員を解雇しながらも死にもの狂いで生き延びる道を探し続けた。それでもあきらめなかったのは、自分の仕事に熱意を感じていたからだ。

大きな仕事をしようと思えば思うほど、人生にどん底は必ず訪れる。どん底からはい上がるには、圧倒的な熱意が必要だ。あなたたちには、カネや名声などではなく、心の底から熱意を感じるようなキャリアを歩んでほしい。そして世界にインパクトを残す仕事をしてほしい」

この世の中にどれほどの人が、「心の底から熱意を感じるようなキャリア」を歩んでいるだろうか? 誰しも、報酬や名声やブランドに流されがちだ。HBS生の多くも今まではそうやってキャリアを選択してきた。そして、それに逆らうのはたいへん勇気がいる。

しかし、スティーブ・ジョブズや坂本竜馬など、国や時代や分野にかかわらず、大を成す人たちは圧倒的な「熱意」を抱えている。教授のメッセージは、勇気ある選択をしようとする学生たちの背中をそっと押すものだった。

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