9月の第1月曜日はアメリカではレイバーデイ。今年の場合は9月7日で、この「労働者の祝日」を過ぎると、アメリカ大統領選挙は終盤戦を迎える。
競馬で言えば第4コーナーを回ったところ。大観衆から「差せ!」「そのまま!」といった声が聞こえてきそうなところ。あいにく今年はコロナ下で無観客競馬が続き、ゴール前の熱狂がどんなものだったかを忘れてしまいそうなのだが。
バイデン氏有利のはずが、一気に差が縮まってきた!
まずは足元の状況を確認しておこう。「リアル・クリア・ポリティクス」という便利なサイトがあるので、データについてはリンク先をご参照願いたい。まず、全国レベルの支持率を見ると、挑戦者ジョー・バイデン元副大統領が引き続き現職のドナルド・トランプ大統領を大量リードしている(General Election :Trump vs. Biden) 。
ただし、実際の選挙は選挙人の総取り合戦で決まるので、州ごとの票読みが重要になってくる。ブルーステーツ(民主党州)、レッドステーツ(共和党州)、そして「トスアップ」と呼ばれる激戦州の色分けを見なければならない(2020 Electoral College Map) 。これを見ても、やはりバイデン勝利が濃厚であるようだ。長らくこの地図を見慣れてきた者としては、かつては共和党の金城湯池であったテキサス州やジョージア州が、今では形勢不明になっている点に新鮮な驚きを覚える。
ところがですな、8月24日から27日にかけて共和党大会が行われて以降、トランプさんが急速に追い上げている。どこを見ればわかるかというと、大統領選挙をネタにした賭けのオッズである(Betting Odds – 2020 U.S. President) 。7月から8月はバイデン氏が大幅リードしていたが、9月に入ってからはほぼ横一線。差が詰まってきている。
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