実は重労働「デスクワーク」疲れを楽にするコツ 仕事中にも意識したい「3つの習慣」とは?

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さらに悪いことに、血液が押し流してくれるはずだった「疲れ物質」がどんどんたまっていきます。「疲れ物質」がたまると最初に感じるのが疲労感です。その後「こり」や「痛み」などの不快感に変わります。

以上のプロセスが、肩で起きれば肩こりになりますし、首で起きれば首こり・首痛になります。背筋やお尻といった、骨盤まわりの筋肉で起きると、腰痛になるわけです。これらの「痛み」は、ケガの痛みとは違い「だるさ」をともないます。

さらに悪いことに、人間の体は、痛みを感じると反射的に緊張するようにできていますので、筋肉痛(=こり、痛み)を感じた筋肉は、いっそう緊張します。すると、さらに血管が圧迫されて、血行が悪くなるという「負のスパイラル」を引き起こすのです。

同じ姿勢を続けて筋肉が動かなくなることを、私は「不動化」と呼んでいますが、この「不動化」が「こり」と「痛み」の最大の原因です。

ちなみに、肩こりよりもはるかに劇的で、つらい症状が出る「ぎっくり腰」や「寝違え」が起きるのも、実は同じメカニズムです。

“不動化”を防ぐ「3つの習慣」

「こり」や「痛み」を防止するためには、姿勢がいいに越したことはありません。猫背は肩こりをひどくしますし、坐骨を立てないだらっとした座り方は腰に悪影響があります。

ただ、どんなにいい姿勢でも、同じ姿勢をずっと続けていれば、やはり「不動化」が起きます。筋肉がかたまってきてしまうのです。
ですから、姿勢のいい人であっても、やはり大事なのは定期的に動くことです。

では、どのくらい動かない時間が続くと肩こりや腰痛につながるかというと、目安としては、30分間です。人は、15〜30分「不動化」すると、静脈の血流量が15〜20%減少すると考えられているからです。

30分間、デスクワークを続けたら、もう「不動化」によるさまざまな弊害が生じはじめると考えてください。もちろん個人差がありますから、15分で肩がこりはじめる人もいるでしょう。デスクワークをするなら、最低でも30分に1回は体を動かさないとまずい、と考えましょう。

とはいえ、仕事中に大々的に運動できるような環境ではない、という人も多いと思います。そこで、今回は、作業をしている最中にできる、あるいは作業中に一瞬でできる簡単なエクササイズを紹介しましょう。

もしかすると、「エクササイズ」という言い方は適切でないかもしれません。それくらい簡単な、ちょっとした“動作”だからです。

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