半沢直樹に学ぶ「やってはいけない7つの教訓」 「出世をする人の声の出し方」はやっぱり違う

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ビジネスにあっても声は大事だ。そして、実は、昔から本当に出世するのは、「偉い人」の近くで気持ちのよい声を出せる人物だった。

会議でも、ドラマの半沢のような大声は不要だ。むしろ、声が大きすぎると、「半沢さん、お互い大人なのだし、そんなに大声で話さなくても、おっしゃることは聞こえていますよ」というくらいの皮肉をタイミング良く言われるだけでかなり不利になる。

まして、ウイルスの感染防止のために、公共の場では(居酒屋でさえ)大声の会話を慎めと言われる時代だ。大声に対する忌避感は、今後別の方向からも強まる可能性がある。

加えて、部下に対する指示や指導大声で行うと、これが「威圧的」だと解釈されて、「パワハラ」だと訴えられるリスクが高まる。いくらか先取りし過ぎかも知れないが、今日のビジネスパーソンは「大声は暴力だ」と認識しておくといい。

テレワーク時代により気をつけなければならないこと

その2.いちいち電話を掛けるな

これも、ドラマの演出上の問題と時代設定の関係なのだろうか。半沢はよく電話をかける。確かに、テレビの画面で視聴者にメールやチャットの文字を読ませるのは演出上冴えない。さりとて、出演者に声を出して読ませるのも不自然だ。電話のやりとりが生じるのはドラマとしては仕方があるまい。

しかし、現代のビジネスマナーとして電話をかけることは、どちらかと言うと「好ましくない」。

電話は、相手の時間にいきなり割り込む「かける側本位」のコミュニケーション手段だ。「メールやチャットを送るよりも、電話を掛ける方が礼儀正しいはず」と勘違いしている人が少なくないが、相手の時間に対する尊重意識が乏しい点で、筆者は電話の方が「非礼」だと思う。

特に、知的な作業などを行っている時は、電話で割り込まれると、意識を電話の世界に切り替えて、さらに会話の後に前の意識と集中状態を作るのに時間と努力を要することがある。

今後テレワークが定着すると、個人が自分のペースで時間を使うようになると、「いちいち電話したがる人」は「迷惑な人」に分類されることがさらに多くなるだろう。

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