セイコーマートがPB商品を北海道外でも売る訳 ワインやアイスなど「巣ごもり」で支持を高めた

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どういうことか?

「滝上町の隣町に上渚滑(かみしょこつ)という地域があり、ここで食料品を扱うお店が2017年にいったんすべて撤退してしまったため、地域から出店要請を受けてセイコーマートを出店した経緯があります。それを知った滝上町の農家さんが『地域を大切にするセイコーマートになら、ミントを使ってほしい』と言ってくださった。

そこで原料を供給していただき、2019年にチョコミントアイスバーを発売したところ、大ヒット。ミントの供給量をさらに増やしていただき、ミントハイボールを発売できたのです。製造は、乾燥ミントを漬けこんだ原酒を蒸留し、ミントジンを作るところから行います」

セイコーマートの近年の活動で目立つのが「北海道の深掘り」だ。店舗も本州には積極的に出店しないが、道内にはできるだけ出店しようとする。それも新たな商品開発に結びついた。

「和ハッカ」(左)と滝上町の「和ハッカ畑」 (写真:セコマ) 

旅行で食べた味を思わせる「ソフトクリーム」

一方のアイスは、早くから「北海道」にこだわってきた。

「例えば『北海道メロンソフト』は、道産の赤肉メロンを使い、2006年に発売。当初はメロン果汁1トンからのスタートでしたが、現在は100トン以上に拡大しています」(同)

こだわるのは、メロンのおいしさに加えて、ミルクのおいしさ。「北海道クリーミーソフト」なども人気で、仕事仲間は「道内旅行で食べたソフトクリームのよう」と話していた。

「道内のサロベツ原野に育つ牧草を主食にした乳牛から絞る生乳を、近くの豊富町(とよとみちょう)の牛乳工場で原料乳に加工。クルマで約1時間半の羽幌町(はぼろちょう)の工場に低温配送しています。生乳から加工まで、製造工程で鮮度を閉じ込めているのも自慢です」

セイコーマートのPB商品第1号は、四半世紀前の1995年に発売されたアイスクリームだった。「北海道と言えば乳製品」と、早くから前述の鮮度の取り組みをしてきた。

コロナ自粛期間中の「巣ごもり消費」では、セコマの牛乳やヨーグルトも伸びた。「リモートワークの親御さんも、学校に通えなかったお子さんも、しっかりと栄養を摂るため、乳製品の優れた栄養バランスが再注目されたのではないか」と同社は分析する。

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