プライスレス W・パウンドストーン著 松浦俊輔他訳

プライスレス W・パウンドストーン著 松浦俊輔他訳

合理的につけられているかに見える「物の値段」。実は「人の心理」でかなり決まることが、ゲーム理論、最後通牒ゲーム、行動経済学などのツールや考え方を活用しつつ、これでもかこれでもかと例証される。タイトルは文字どおり「値段なし」。英語原義の「値段で表せないほど大切」の意味ではない。

確かにギャンブルや各種投資、裁判、さらには芸術の世界では、さもありなんと思わせるが、飲食、アパレルから、ITや不動産などの業界に至るまで豊富な事例を示されると、「値段はあやふやで偶然に左右され、びっくりハウスの鏡に映る像のように移ろいやすい」現実を、いやでも確信するようになってしまう。

同時に、人が「納得」して買う商品が必ずしも安いとは限らないことも確かなようだ。昨日の買い物は、販売員の「カモ」になったのではないかと自戒させられ、価格戦略は「ふっかけた者勝ち」なのかもしれないとつくづく思わされる。

青土社 2520円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • スージー鈴木の「月間エンタメ大賞」
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 最新の週刊東洋経済
  • ドラマな日常、日常にドラマ
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナでもブームは過熱中<br>不動産投資 天国と地獄

家計のカネ余りを背景に、マンションやアパートなどへの投資熱は冷める気配がありません。しかし、不動産投資にリスクはつきもの。先行きが見通せない状況で、何が優勝劣敗を分けるのでしょうか。現場の最前線を追いました。

東洋経済education×ICT