プライスレス W・パウンドストーン著 松浦俊輔他訳

プライスレス W・パウンドストーン著 松浦俊輔他訳

合理的につけられているかに見える「物の値段」。実は「人の心理」でかなり決まることが、ゲーム理論、最後通牒ゲーム、行動経済学などのツールや考え方を活用しつつ、これでもかこれでもかと例証される。タイトルは文字どおり「値段なし」。英語原義の「値段で表せないほど大切」の意味ではない。

確かにギャンブルや各種投資、裁判、さらには芸術の世界では、さもありなんと思わせるが、飲食、アパレルから、ITや不動産などの業界に至るまで豊富な事例を示されると、「値段はあやふやで偶然に左右され、びっくりハウスの鏡に映る像のように移ろいやすい」現実を、いやでも確信するようになってしまう。

同時に、人が「納得」して買う商品が必ずしも安いとは限らないことも確かなようだ。昨日の買い物は、販売員の「カモ」になったのではないかと自戒させられ、価格戦略は「ふっかけた者勝ち」なのかもしれないとつくづく思わされる。

青土社 2520円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • 高城幸司の会社の歩き方
  • 「米国会社四季報」で読み解くアメリカ優良企業
  • ゴルフとおカネの切っても切れない関係
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
好業績の裏で検査不正<br>スズキ「鈴木修経営」の光と影

5月10日の決算会見に登壇し完成検査の不正を詫びたスズキの鈴木修会長。不正は組織的・構造的な問題か、現場への目配り不足によるのか。長年にわたるカリスマ経営の副作用を指摘せざるをえない同社のガバナンス体制を詳解する。