利便性で他県を圧倒、福岡のご当地鉄道事情 通勤通学から観光まで路線ネットワークが充実

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また、筑後の中心都市・久留米からは東に向けて久大本線が延びている。その途中にはうきは市などがあり、県境を越えると大分県の日田、そして由布院へ。特急「ゆふいんの森」でも知られる観光路線だ。2017年の九州北部豪雨で橋梁が流失、2018年に全線復旧したが今年7月の豪雨で今度は別の橋梁流失で不通に。1日も早い全線復旧が望まれるところだ。

ちなみに、福岡県内にはここまで挙げた「きらめき」「かいおう」「有明」という3つの“県内発着”特急列車が走っている。北海道を除けば同一都府県内発着の特急3本はもちろん最多。いずれも通勤に特化した特急ではあるが、福岡の鉄道の充実ぶりが象徴されている点といっていいだろう。

なお、筑豊と筑後の連絡は福岡4地方の中で最も貧弱で、冷水峠を越える筑豊本線桂川―原田間があるだけである。

博多駅は九州の“ハブ”

JR九州博多駅の1日の乗車人員は約12万6200人(2018年度)。JR九州ではもちろん圧倒的なナンバーワンだ。JR西日本が管理する新幹線博多駅を含めると約2万3000人増える。いずれにしても、博多駅は福岡県のみならず九州でも最大のターミナルである。

九州各地への列車が発着するJR博多駅(筆者撮影)

そして、この博多駅からは九州各地への特急列車が発着している。熊本・鹿児島方面へは九州新幹線。佐賀・長崎方面には特急「かもめ」「みどり」。大分へは「ソニック」である。

かつては大分より先、宮崎への特急も博多発着だったが、現在は大分駅で「にちりん」に乗り換えるのが基本パターン。ただ、それでも「にちりんシーガイア」が下り1本・上り2本運転されており、こちらは現在国内の昼行特急としては最長距離を走る金字塔だ。

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