平均寿命更新で再考したい「老後のお金」の真実 あなたは何歳まで生きる準備をしていますか

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仮に、
 ・老後生活の不足分:3360万円
 ・マイホーム維持費用:400万円
 ・介護資金:720万円
 ・医療資金:100万円
 ・ゆとり資金:1440万円
とした場合、老後資金の必要額は6020万円となります。

この金額を退職金なしで賄うには、どうすればいいのでしょうか。ファイナンシャルプランナー3級で学べる水準の知識で、答えは出ます。

毎月5万円を利回り3%で40年間運用し続ける(年金終価係数)と約4500万円となります。さらに、4500万円を利回り3%で運用しながら取り崩していく(資本回収係数)と、40年間で6880万円を受け取ることができます。2400万円を積み立てると将来6880万円に、つまり元本が3倍弱になるのです。

かつて、元本が3~4倍になるような利回りのよい金融商品が保険会社から販売されていました。詐欺でもなんでもありません。筆者自身、元本が4倍になる商品を購入されている人を大勢見てきました。知られている“お宝保険”どころではなく、金の卵を産む鳥です。

しかし、現在は低金利の影響で、こうした金融商品はありません。うらやましいかぎりです。

余裕ある老後を得るための発想の転換

現在世の中にある仕組みでは、iDeCoやNISA、つみたてNISAを用いて準備しようということになるでしょう。これらの制度による投資結果が確定するのは20年後、40年後、80年後。そのころには、制度を作った人たちは草葉の陰です。投資成果がうまく実ることを願わずにはいられません。

このほかに、自己防衛・自助として何ができるのでしょうか。実は、働く期間を延ばせば延ばすほど、老後資金の準備が少なくなります。老後資金が準備できない人は、一生働き続けることで老後資金の準備自体を不要にすることができます。

発想の転換が必要なので、すぐには腑に落ちないでしょう。しかし、ご自分で将来の資金を計算してみれば、60歳で退職する場合と、80歳まで働く場合の違いを、身をもって理解できるでしょう。

高橋 成壽 ファイナンシャルプランナー

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たかはし なるひさ / Naruhisa Takahashi

寿FPコンサルティング株式会社代表取締役。慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、金融系のキャリアを経てFPとして独立。お金を増やす、お金を守るという視点でFPサービスを提供。30代40代の財産形成、50代60代の資産運用、70代以降の相続対策まで幅広い世代に頼られている。「ライフプランの窓口」を企画運営。著者に『ダンナの遺産を子どもに相続させないで』(廣済堂出版)がある。日本FP協会認定CFP。

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