「社員のキャリア形成に熱心な会社」TOP150社 「人生100年時代」に望まれる企業はどこか

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また、50歳以上を対象としたキャリア研修に加えて、会社や上司が部下のキャリア目標の実現に向けた「キャリア形成支援」を行うなど、年齢によらないキャリア形成をサポートする取り組みを実施している。

若手社員に向けては、希望するプロジェクトへの配置や公募型研修、社内インターンなどの制度を整備し、その育成に取り組んでいる。また、働き方についてもテレワークを制限なしに認めている。

【8月14日16時25分追記】T&Dホールディングスの副業に関する記載に事実と異なる点がありましたので、該当箇所を訂正しました。

加えて、ボランティア休暇(年6日、有給)やボランティア休職(最長1年間)を設けるほか、業務時間中の社会貢献活動を許可するなど、社員の社会貢献活動も後押ししている。

2位は、同じく生保大手の日本生命保険だ。65歳への定年引き上げに着手しているほか、50代の中途採用実績があり、50歳以上を対象としたキャリア研修も実施している。

研修に関しては、資格試験対策講座やビジネススキル講座などをオンライン受講可能な能力開発プログラム「ニッセイアフタースクール」を導入。採用では、若手中心にIT領域におけるジョブ型採用も実施している。また、全国の支店と連携し、29都道府県と社会貢献活動を盛り込んだ包括連携協定を結んでいる(2019年12月時点)。

ユニークな取り組みを実施する企業も

3位は、大手樹脂加工メーカーの積水化学工業がランクインした。年代別にテーマを設定したキャリアプラン研修を実施し、管理職に対してもダイバーシティ推進施策の一環として、マネジメントスキル修得研修を毎年実施している。新入社員や新任管理職を対象に、CSR研修を実施するなど、社会課題解決への意識づけにも取り組んでいる。

4位は、サントリーホールディングスだ。人材開発プログラム「サントリー大学」を2015年から開校している。2019年からは全世界の従業員を対象にしたグローバル研修プログラム「MySU」を開設し、グローバルで企業理念の定着と人材育成を進めている。

また、社内プラットフォーム「寺子屋」では、社員が自主的にイベント「祭」を開催しており、相互的な学びやコミュニケーションの円滑化が図られている。

5位は、トヨタ系部品メーカー大手のアイシン精機だ。「イクボス塾」による上司育成を積極的に推進するほか、近年はグループ全体の教育体系に選択式研修を20メニュー新設している。また、社員が講師となって近隣の小中学校や公共施設などで「ものづくり出前講座」を開催するなど、社員を主体とした社会貢献活動も推進している。

6位は、大和証券グループ本社。傘下の大和証券において、2017年から営業員の定年を事実上撤廃し、希望者が長く働ける体制を整備している。また、一定地域内での転居を伴う異動が可能な「広域エリア総合職」を新設するなど、キャリア選択の柔軟化とモチベーション維持に努めている。

ランキング上位以外の企業でも、先進的な制度や取り組みが見られた。

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