SNSで仕事を広げる人が実践する鉄板のコツ5選 自分のメモを起点に発信方法を人と少しズラす
これはぼくの個人的な意見なのですが、今のネットメディアは「深さ」より「広さ」を重視する方向に向かっているようにみえます。「広さ」を重視するメディアとして代表的なのはテレビです。日本全国のマスに向けて、なるべく多くの人が興味をもつ話題を取り上げる傾向があります。例えば、ある局が事件Aについて取り上げて話題になると、他局のワイドショー番組でも一斉に事件Aを取り上げる。それが「広さ」を重視するということです。
テレビの目指すところは視聴率アップですから、「広さ」、つまりマスをねらうのは当然です。しかし、ぼくらは読者数やフォロワー数でなく、自分の仕事に役立てることが目的なので「広さ」よりも時には「深さ」で勝負していきましょう。人事の用語でいうなら、「T型人材」を目指す。
つまり専門分野をもち、その分野における深い知識や豊富な経験を軸としながら、それ以外のジャンルにも幅広く目配りする。自分の専門軸を深掘りしつつ、周辺の話題にもちょっと言及するぐらいのバランスでの発信が望ましいでしょう。
テレビではなく業界紙や専門誌のイメージ
メディアにたとえるなら、テレビではなく業界紙や専門誌のイメージです。例えばある国の政策に対して激しい批判や評価をするような発信より、その影響によって自分と関連する業界が今後どう変化するかを考えてメモにしたほうが、ビジネスパーソンらしい発信になります。
人は意外と「教えたがり」です。正論や正解を発信するより、わからないことや疑問、悩みを素直に口にできる人のほうが好印象で共感を呼びます。コメントがつき、コミュニケーションが生まれやすくなります。
一分のスキもない完璧な発信は、間違いも炎上の心配もなく、一見するといい発信のように思えます。しかし、そうした発信は読者にとってはおもしろくもなんともありません。刺激を受けることもないため、話はそれ以上に進展しません。コメントをくれる人がいないと、コミュニケーションは生まれにくくなります。
正論に終始せず、会話を誘発するような発信を意識する。例えば、イベントや本、ニュースのメモであっても、備忘録で終わらず、自分の意見や考えをひと言でもそえてみると、そのほうがおもしろい人だと認識されます。
ぼくも日々、ニュース記事のメモを発信していると、記事に関係のある業界の人がいろいろなことを教えてくれます。小さいところでは誤字の指摘から、「これ、事実と違っていますよ」という指摘、「こうしたほうがいいですよ」のアドバイス、「こんな話を聞きました」という情報提供までもらえるのです。フィードバックをもらえたら、相手に感謝するのを忘れないでください。
優等生的な発信をめざして回数や頻度が下がるより、多少不完全でもどんどん発信したほうが得るものは大きくなります。ただし、明らかな間違いばかりの情報は読む人を混乱させてしまうので、最低限のチェックは必要です。
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