「ゲームは勉強の邪魔」と見下す大人達の勘違い 「上達する方法」はゲームも勉強も一緒だ

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だが、学業はおろそかにしないよう努めた。焼酎学講座という全国でも珍しい焼酎をメインとした研究室で、大学院を含む4年間、焼酎をはじめとする発酵食品の研究を行ってきた。

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配属直後にまず、生徒1人ひとりが“マイ焼酎”をイチから作るという実習を行ったほか、地元の酒蔵に3日間ほど泊まり込んで、実際に現場で行う製造業務を体験する実習を受けたり、年に1度開かれる焼酎の鑑評会に特別に参加したりするなど、焼酎学講座ならではの体験を通じて、お酒の世界の奥深さに魅了されていった。

卒論と修論の研究テーマは『麹および液化麹末摂食による老化促進マウス認知症発症の予防作用』――簡単にいえば「麹にはもしかすると認知症を予防する効果があるかもしれない」ということを調べる研究だ。研究成果を学会で発表したり、大学内で賞をいただいたりしたほか『抗酸化活性が増強した液化麹の製造方法』という特許も取得できた。

勉強もゲームも「上達方法」は一緒

大学での研究は、実験から得られるデータを分析し、考察して次の課題を見つけて取り組むことを繰り返して進めていくのだが、この工程は私がゲームを上達するうえで取り組んだ「課題発見→考察→解決策の実践→評価」というサイクルと共通していると感じる。

大学院の修士課程1年のとき、2013年にアメリカで開かれた大会で世界17位という結果を残せたのだが、当時の練習方法が「いちばん強いプレイヤーとひたすら対戦し、勝てない原因をひとつずつ分解して、その対策を考えて試し続ける」というものだった。

その結果悪い癖が少しずつ抜け、勝負どころを逃さない嗅覚が養われたのだと感じる。ゲームで得られた上達への取り組みは研究にも役立ったし、その逆もあるのかもしれない。

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