リモートワークに「向く人」と「向かない人」1つ目の分岐点は「『自己管理』がしっかりとできるかどうか」である。
リモートワークは「自由度」が高まる分「規律」が必要
リモートワークとは、単に働く「場所」が変わることではない。仕事の「管理の仕方」が根本的に変わるのである。
オフィスで働くのであれば、上司(管理職)が目を光らせ、仕事の進捗度合いや業務品質をチェックする。しかし、リモートワークにおける「ボス」はあくまでも自分自身である。自分で「仕事を設計」し、自分で「管理する」のが基本である。
リモートワークによって働き方の「自由度」は高まるが、だからといって自由気ままに仕事をしたのでは、生産性も品質も高まらない。
リモートワークで成果を出すためには「規律」が必要である。例えば、「規則正しい生活を心がける」「『報連相』(報告・連絡・相談)をこまめに行う」「業務日誌をつける(何をしていたのかを記録する)」などだ。
こうした「規律」は、「会社や上司のため」に存在するのではない。あくまでも、「自分で自分を律するため」のルールなのである。このルールを管理できるかどうかが、大きな分岐点になる。
これまでは、言われたことをまじめにコツコツこなし、みんなと仲良くやっていければ、それなりに評価された。しかし、時代は大きく変わった。
いま求められている人材は、「新たなレールを敷ける人」「新たな車両を造ることができる人」である。自らの意見を持ち、積極的にアイデアを出せる人でなければ、高い評価は得られない。
日本電産の永守重信会長兼CEOは、こう語っている。「私は、テレワークは日本人に向いていないと思っていました。というのも、日本人には指示待ち型が多いからです。
子どもの頃から親や先生に言われたことに従うのを是とし、自ら何かを始めようとしない。会社員になってからも、大部屋に机を並べて、何かあれば、すぐ上司にうかがいを立てる。でも、テレワークなら上司の顔色を見て仕事をすることもなくなるので、指示待ちから変わるかもしれない」。
リモートワークでは自分の意志や意見を持ち、それを自分の言葉と行動で表現できる人間が求められているのである。リモートワークで成果を出せるかどうかの2つ目のの分岐点は「上司の指示待ちのまま」か「自己主張できるか」である。
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