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「GoToキャンペーン」の背後にちらつく選挙の影 感染拡大なら選挙や住民投票どころではない

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  • 土居 丈朗 慶應義塾大学 経済学部教授
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今の時期に感染が拡大すると差し障るのが、大阪府である。大阪府と大阪市は目下、11月上旬に「大阪都構想(特別区制度)」をめぐる住民投票を実施すべく手続きを進めている。

大阪府と大阪市の法定協議会は6月19日、大阪都構想実現の第一歩となる特別区設置協定書案を採決した。現在、国と協議中だが、そこで重大な疑義が出ることはほぼなく、8月には大阪府と大阪市の両議会に諮るのを待つばかりとなっている。

感染が拡大すればどうなるか

住民投票は、特別区設置協定書が議会で承認された通知を受けた日から60日以内に行うこととなっており、住民投票前に大阪市民への説明に時間を設けている。

東京都知事選挙はコロナ禍のさなかの7月5日に行われたが、その選挙期間が17日間というのと比べると、大阪の場合は住民投票までの期間を長めにとっている。その間に、大阪市内で医療体制が逼迫するほどの感染拡大が起きれば、住民投票どころではなくなってしまう。

それどころか、GoToキャンペーンの顛末を見ると、実施期間中の感染状況よりも、実施を決める直前の段階での感染状況のほうが世論にとって重要と言えそうだ。

仮に11月上旬に住民投票を行うとすれば、それから逆算すると、9月上旬には住民投票の前提となる特別区設置協定書を大阪府と大阪市の両議会が承認しなければならない。今のところ、議会の過半数は特別区設置協定書の賛成派が占めているが、自民党や共産党は特別区設置に反対している。そうした中、8月から特別区設置協定書の審議が始まるというのに、新規感染者の増加が止まらなくなればどうなるか。

もちろん、政府も知事も感染拡大防止が第一という姿勢である。ただ、こうしてみると、GoToキャンペーンの賛否をめぐっては、選挙や住民投票の影がちらついているようである。

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