「撤退・合併・解散した外資系企業」102社リスト 外資との合弁企業は年々減少傾向
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気悪化が、日本企業を直撃している。民間の調査によると、これまでに300件超の企業が倒産したとみられ、「コロナ不況」は日に日に深刻さを増している。
こうした中でも、世間の耳目を集めた経営破綻の事例が、5月に民事再生法の適用を申請した総合アパレルの老舗レナウンではないだろうか。6月には上場廃止となり、6月末までとしていたスポンサー探しも難航している。
創業110年超の名門企業は今や存続の危機に直面している。同社の経営破綻は、新型コロナウイルスがとどめとなったが、以前から不穏な影はあった。親会社である中国繊維大手、山東如意科技集団との軋轢である。
山東如意の売掛金に関する債務保証は履行されず、最終的にレナウンは“見殺し”にされた格好だ。同社の経営破綻は新型コロナの脅威とともに、こうした外国企業と日本企業の連携の難しさも物語っている。
外資との合弁は国内に600~900社
経済産業省の統計などによると、日本には主要な外資系企業が3000社以上あるとされる。そのうち約20~30%は、レナウンのように国内資本と外国資本が入り混じった合弁企業だ。新型コロナの影響が長引けば、海外親会社による資本の引き揚げや撤退、それに続く経営破綻が増えるかもしれない。
そこで、今回は実際の企業動向として、最新の東洋経済『外資系企業総覧』2020年版に掲載されている「直近の主な撤退企業一覧(撤退形態別)」から、主要な外資系企業の撤退・合併・解散動向を紹介する。
本調査は1985年の創刊から、今年で36回目となる。調査は主要な外資系企業(本調査では原則として資本金5000万円以上かつ外資比率49%以上、その他の企業についてはおおむね外資比率20%以上)を対象に、新型コロナの感染拡大が本格化する前の2020年1月に行った。
リストの対象期間は、おおむね2019年4月から2020年4月。実質的に休眠・解散している企業、拠点集約に伴う合併・閉鎖、調査後に解散や合併を取り消した企業なども含む場合がある。リストの完全版は本誌に掲載している。
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