中国国家鉄路集団(国鉄集団)は7月5日、2020年上半期に全国で総額3258億元(約4兆9500億円)の鉄道関連の固定資産投資(設備投資に相当)を完了し、その額が前年同期比1.2%増加したと発表した。
今年上半期の鉄道投資は新型コロナウイルス流行の影響を受け、1~3月期の投資額は前年同期比21%減の799億元(約1兆2100億円)にとどまった。だが4月以降、国鉄集団は着工済みのプロジェクトの建設ペースを加速し、4~6月期には前年同期比11.4%増の2459億元(約3兆7400億円)を投資した。
鉄道関連の固定資産投資は、線路敷設などのインフラ向け投資と、車両などの装備向け投資の大きく2つに分けられる。上半期にはインフラ向け投資に前年同期比3.7%増の2451億元(約3兆7300億円)が割り振られ、総投資額の4分の3を占めた。そのうち4~6月期のインフラ向け投資は1797億元(約2兆7300億円)と、前年同期比16.4%増加した。
2020年末までに約4440キロメートル開通
具体的なプロジェクトとしては、上半期には河南省鄭州と山東省済南を結ぶ高速鉄道の山東省内の区間、上海から江蘇省蘇州を経て浙江省湖州に至る高速鉄道、新疆ウイグル自治区内のアクスとアラルを結ぶ貨客兼用の在来鉄道など12区間が新たに着工した。また、河南省商丘から安徽省合肥を経て浙江省杭州に至る高速鉄道の合肥から湖州までの区間など6区間が完成し、営業運転を開始した。
中国政府は鉄道関連の大規模投資を支援するため、国鉄集団の資本金の1000億元(約1兆5200億円)増強を決めている。中国財政省の2020年の予算報告書によれば、中央財政から500億元(約7600億円)を追加出資するとともに、国鉄集団に500億元の鉄道建設債券の発行を認める。
国鉄集団が公表した計画では、今年下半期の固定資産投資は引き続きインフラ向けがメインになる。2020年の初めから年末までに開通する新線の総延長は約4440キロメートル。そのうち高速鉄道が約2300キロメートルに達すると見込んでいる。
(財新記者:白宇潔)
※原文の配信は7月5日
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