部下に仕事を「落とす」のはダメな上司の典型例だ

熟練度に応じた4段階指導がうまくいく秘訣

これは「シチュエーショナル・リーダーシップ」と呼ばれています。
部下の置かれている状況によって、4つのリーダーシップを使い分ける方法です。

具体的には、以下の4つのスタイルが存在します。

①指示型、②提案型、③援助型、④委任型

それぞれ見ていきましょう。

①指示型

「これをやって」「あれをやって」と指示を出します。何をやっていいかわからない新人には、指示型が最適です。逆に経験を積んだ人に指示を出してしまうと、「信頼して任せてくれない」と不満を抱かせてしまったり、指示待ちの部下しか育たないといった問題が出てしまいます。

②提案型

「これをやったらいいと思うけど、どう?」「こういう選択肢もあるんじゃないかな?」と提案するのですが、決定するのは部下というスタイルです。

自分で考える能力は足りないけれど、自己決定はしたいという部下に大変有効なスタイルです。答えは上司が提示し、あとは本人に選ばせるという点が指示型との違いです。有無を言わさずやらせるのが指示型、本人に選ばせるのが提案型です。

③援助型

「何をしたらいいと思う?」「それでいいと思うよ、やってごらん」と、上司は答えを示すのではなく、質問をし、意見を引き出し、励まして部下のパフォーマンスを高めるスタイルです。

部下に十分考える力があり、結果を出せる力量があるにもかかわらず、決断ができなかったり、自信がなかったりする場合に有効なスタイルです。自信がない部下は、誰かに認めてもらったり、誰かに背中を押してもらうことでパワーがもらえる、そういった援助を上司に期待しています。

指示型や提案型のように「答え」が欲しいのでもなく、委任型のように丸々任せられて「放置」されるのでもない、「援助」を求める部下もいるのです。

④委任型

自分で答えを見つける力もあり、自信もあるので、放っておいてくれた方が、パフォーマンスがあがるタイプです。この部下とは、「ゴール」だけすり合わせておきます。どこに向かうのか、何を果たすべきなのか、達成基準はどこなのか、納期はいつまでか、ゴールさえすり合わせてしまえば、あとはプロセスを自分で設計し、工夫を凝らし、アイデアを盛り込んで成果をあげられる部下に、細かくマネジメントする必要はありません。

むしろ、委任型を求める部下にマイクロマネジメントをすると、「信頼してもらえていない」「任せてくれない」と不満を抱え、上司を邪魔だと感じることさえありえます。

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