コロナ禍で仕事量も倍増、教育現場の疲弊の声

感染防止マニュアルは日々細かくなっていく

感染予防徹底のためとはいえ、学校生活に「新しい生活様式」の、何をどこまで取り入れるべきでしょうか(写真:sasaki106/PIXTA)

学校再開が全国で本格化して約1カ月。「感染予防策の徹底」のため、 子どもたちに「しゃべるな、くっつくな」と言い続けることに、 現場の教師から疑問の声が上がっている。

「密を避けろは、もう無理です」

6月半ば、翌週から再開される全員登校を前に、東京都江東区の公立小学校の男性教師(38)はため息をついた。

「密を避けろは、もう無理です」

当記事は、AERA dot.の提供記事です

6月1日から始まった午前と午後に分かれての分散登校では、机を離し、児童がジグザグに座ることで、かろうじてソーシャルディスタンスを保った。だが、全員登校になれば距離を保つのは至難の業。昼休みも悩ましい。

「自席に座って静かに読書するか、1人でできることをするよう指導しろと言われていますが、どこまで厳しくすればいいのか」

学校再開後、職員は消毒作業に追われる。階段の手すり、窓、床、ノブ、机、フック、椅子、ロッカーの棚、理科で使う虫眼鏡、体育でのボール、鉄棒、雲梯(うんてい)、一輪車、図書館の本……。

「本当にどこまで必要なんでしょうか」

都内の小学校の女性教師(30)は疑問を呈する。自身も授業が終わると同時に、消毒スプレーを手に1時間かけて教室中を拭いて回る。毎回きちんと消毒したかチェックリストの記入・提出も求められる。感染防止の分厚いマニュアルは日々更新され、項目が加わっていく。

「児童の汗でぬれたマスクは直接ごみ箱に入れずポリ袋に入れてからとか、使ったティッシュはふたつきバケツに教員が手袋をして入れろ、給食は最初に全部つぎ分け、おかわり禁止とか、細かくなる一方です」

女性の学校では、感染を恐れて子どもを登校させない家庭に、教師がその日配布したプリントを持参する。従来は近所の子に頼んでいたが、このご時世、もしも感染が起こると責任問題になるからだ。ただし、感染を極度に恐れる家庭なので、直接渡さず郵便受けに入れるだけ。会えないので児童の様子は電話で確認するが、これも何時に何回かけたか「報告」が求められる。

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