6月半ば、国際オイルメジャーであるBPが2050年までの石油価格の前提を1バレル70ドルから55ドルへ下方修正し、最大175億ドルの減損損失計上を公表した。これもコロナ禍の影響以前に、ブラックロックなどの運用会社がBPの監査委員会に対し、パリ協定に沿った石油価格の前提へ引き下げるよう働きかけた影響が大きい。要するにESG投資の成果だ。
「将来的に世界の人口増で石油消費量が増えるという前提は、パリ協定を考えればもはや現実的とは言えない。化石燃料から再生可能エネルギーへのシフトによって石油会社や電力会社の“座礁資産”は増える。ほかのオイルメジャーもBPに追随せざるをえなくなるだろう」と白井氏は予想する。
アメリカでもESGが加速
パリ協定を脱退したトランプ政権下のアメリカでも、ブラックロックなどの運用会社がESGに本腰を入れるにつれ、企業が対応を迫られている。
「アップルなどは消費エネルギーの100%を再エネで調達するRE100を宣言しており、サプライヤーのCO2削減も働きかけている。もし民主党政権に変われば、就任後にパリ協定に再加入し2050年までに再エネ100%の実現を掲げるバイデン氏によってグリーン政策が推進され、国を挙げてESGの流れが加速する可能性が大きい」
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