コロナ後に「活躍できる人」「できない人」の差 必要なのは「未来を語る人」ではない
ここでは、僕がこれからの時代においてとくに大事だと思う5と9について、僕なりの解釈をお話しさせてください。
「変化の時代のコンパス」とは?
そもそも地図とは、決まった目的地に迷いなく効率的にたどり着くためのツールです。しかし変化の時代では、どの道を通れば確実にゴールにたどり着けるかもわからなければ、そもそも目的地すら変化する可能性があるので、決まった道のりすらなくなってしまうのです。
なので、ここでいう「コンパス」も、単にゴールにたどり着くための道具ではなく、“今の世の中ではどちらに向かうとより自分らしい道を歩けるのか“という大きな方向性を知るためのコンパスだと思うのです。
例えば漫画『ONE PIECE』でイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。ルフィたちが航海する「グランドライン」という航路は、通常の海とは違って、海流、気候の乱れの影響から、通常のコンパスが使えません。そこで、ログポース(記録指針)で島の磁気を記録することで、次の島へ進める、という設定になっています。
さらに、より冒険の難易度が上がる航路「新世界」では、海流や気候のみならず磁気さえも変動する島が存在するため、ログポースも1つでは足りず、3つを用いて3本の航路を導き出し、どの航路で進むかを自身で決める設定が追加されています。
5で示されている“コンパス”とは、このログポースに近いものだと思います。われわれの現実世界も『ONE PIECE』でいう「グランドライン」や「新世界」のようなもので、もともと決まった地図も航路もなければ、進んだ先ではこれまでのログポースすら使えなくなるかもしれません。さらに、進むべき道が突然増えたり減ったり、方向が変わってしまったりと、まったく予測不可能な世界です。
つまり、これからは変化が起きるたびに新しい航路を自分で導き出さなくてはならないのです。
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