南アフリカ現地ルポ--勃興する黒人中間層、黒いダイヤの光と影

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 また、さまざまな規制をかけながらも、外国からの投資を歓迎する政策を取り、07年までに累積で7519億ランド(約8兆3000億円)の直接投資を呼び込むことに成功した。そのうち旧宗主国の英国が7割を占める最大のカネの出し手だ(南ア準備銀行調べ)。

「アパルトヘイト時代からの遺産」と「国際社会復帰後の英国からの直接投資の増加」。この二つに、世界的な資源ブームが組み合わさることで、南アは過去数年にわたり、年率5%前後の経済成長を記録した。しかも、BEE政策により黒人は優遇されている。

こうして勃興したのが、「ブラック・ダイヤモンド」と呼ばれる黒人中間層。かつては一律に貧しかった黒人の一部が、同国の消費経済の牽引車へと育ち、ダイヤモンドのような光を放っているのだ。

ソウェト内には続々とショッピングセンター

ブラック・ダイヤモンドの消費パワーを象徴するのが、ソウェトに立て続けに建設されたショッピングセンターだ。06年5月の「バラ・モール」を皮切りに、08年には地域最大の「マポーニャ・モール」がオープン。今では七つほどのショッピングセンターがソウェト内で人気を集めている。

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