続いて、4位にはつくば市(茨城県)が入った。同市は人口が県内で2番目に多い都市で、筑波大学や国の研究施設が集まっている。
「財政力指数」の偏差値が65を超えたのに加え、「納税義務者1人当たり所得」の偏差値はほぼ70という高評価で、富裕度において全国14位となった。快適度でも全国73位と上位に食い込んでいる。
次に、東京都と茨城県を除く関東各県のトップ都市を見ていく。
栃木県は宇都宮市が、群馬県は太田市がそれぞれ1位になった。どちらも「財政力指数」と「人口当たり法人市民税」の偏差値が60を超えており、富裕度の評価が高い。
宇都宮市は、東北新幹線や東北自動車道が通る交通の要衝で、工業都市として発展した。太田市もSUBARUの発祥の地で、企業城下町として発展してきた。こうした事情から、どちらも富裕度が高いのはうなずける。
埼玉県では戸田市が1位。富裕度の高さに加え、全国23位という快適度が目立つ。快適度の項目中、特に「水道料金」の偏差値が高かった。
快適度と富裕度の2つが高いのは、神奈川県1位の鎌倉市も同様だ。こちらは、快適度の中でも「転出入人口比率」の偏差値が高いのが特徴だ。
興味深いのは、千葉県3位の浦安市。富裕度は全国1位だが、総合評価では全国121位と100位圏内に入れなかった。「20~39歳女性人口当たり0~4歳児数」が偏差値30を切り、安心度が全国809位になってしまうなど、ほかの指標が足を引っ張る結果となった。
産業集積度がモノを言う北海道・東北
北海道・東北ブロックで1位になったのは、岩手県の県庁所在地である盛岡市。第3次産業の就業人口が多いが、米や野菜、リンゴなど農業の産出額も多い自治体だ。利便度が全国42位と高い水準で、特に「人口当たり大規模小売店店舗面積」の偏差値が60を超えている。
同ブロック2位は、サクランボの生産量が日本一の東根市(山形県)。山形空港が立地しており、空港周辺には電子・精密機器の工場が集まるなど、産業面でも強みを持つ。
ブロック3位は、栃木と県境を接している白河市(福島県)。首都圏に近い立地から製造業が盛んで、三菱ガス化学など大企業を積極的に誘致している都市だ。
ランキングを詳細に見てみると、東根市は富裕度が全国94位、白河市は利便度が全国81位と、全国100位圏内に入っている。
次に、北海道・東北ブロックの各県トップ3を見ていく。北海道で3位に入った苫小牧市は「都市計画区域人口当たり都市公園面積」が偏差値70を超え、快適度において全国2位だった。
青森県で1位の三沢市は、アメリカ軍と自衛隊の航空基地の街。多くのアメリカ軍人や軍属、その家族が暮らしているため、異国情緒にあふれている。「人口当たり飲食店数」が偏差値70を超えて利便度は全国129位と上位になり、総合評価でも全国98位と、県内では抜群の評価を獲得した。
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