灘・日比谷・桐蔭校長が語るコロナ禍の受験対策 受験生の志望動向に変化が起きる可能性も
「もともと中学生には全員iPadを貸与し、思考力、プレゼン力を育てる『ロイロノート・スクール』を利用していました。このため、4月9日からオンラインで学習指導・支援を行えました。高校生はスマホ、ノートパソコンなど好きな端末を使って同じように取り組んでいます」(岡田直哉校長)
教員が作成した解説と課題を事前に見てから、双方向で発展的なやりとりをする授業を受ける。午前中に30分の授業を6~7コマ受け、午後、課題に取り組む。
「課題は添削してから返却します。本校は、アクティブラーニングの授業を行っており、意識の高い生徒が多いため、国公立大や早慶、上智、MARCHのAO入試にも強いです。中教の生徒は一般選抜を受験する生徒が8~9割ですが、桐蔭学園高校の生徒は約半数がAOや推薦入試で進学します。今年はコロナ禍の不安から、『総合型選抜や学校推薦型選抜で早く合格を決めたい』と考える生徒が増えそうです」(同)
焦らず、日々やるべきことを着実にこなすことが大切
全国の高校では、入試までに入試範囲の授業を終わらせるために、オンライン授業の活用や夏休みと冬休みの短縮、行事の中止などで、授業時間を確保する工夫をしている。不安に感じる受験生も多いだろうが、石原さんは、「心配しなくてもいい」と断言する。
「阪神・淡路大震災のときには、避難所から入試に臨む受験生もいました。コロナ禍は全国がほぼ同じ状態です。文科省も大学も、受験生が不利にならないよう、日程の後ろ倒し、出願要件の緩和、配点変更などを検討中なので、焦らず、日々やるべきことを着実にこなすことが大切です」
2021年度の受験生は、例年以上に主体性、やる気が問われる。コロナ禍に負けずに頑張ってほしい。
※週刊朝日 2020年6月12日号
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