忘れられた「ゴーン」事態が再び動きそうな理由

ゴーンの国外逃亡ほう助した親子が捕まった

今もベイルートにいるゴーンは最近、引っ越したようだ(写真:REUTERS/Mohamed Azakir)

コロナ禍で日本ではその存在が忘れられかけていた日産元会長のカルロス・ゴーンが再び日本を賑わせる可能性が出てきた。5月20日に、ゴーンの国外逃亡を助けたとされる3人のうち2人、元米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)のマイケル・テイラーとその息子、ピーター・テイラーがアメリカ・ボストン近郊で逮捕されたのである。2人はゴーンが現在住む、レバノンの首都ベイルートに向かう途中だったという。

2人は12月29日、フランス系レバノン人のジョージ・アントワーヌ・ザイエックの協力を得て、ゴーンを楽器用の箱に入れて関西空港の税関を通過し、日本国外に脱出させた疑いが持たれている。アメリカ司法省は2人を日本への送還を視野に入れて逮捕した。

最終的には日本に送還される可能性

元検事でホワイトカラー犯罪を扱うアメリカ人弁護士は、「アメリカが2人を日本に送還する可能性は非常に高い。アメリカ政府が彼らの身柄引き渡しをしないのに逮捕するということは想像できない。テイラー親子は自分たちの身を守ろうとするだろうが、政府は争う準備ができている。長い法廷闘争になるだろうが、最終的には日本へ送還されるのではないか」と見る。

日本に送還された場合、テイラー親子は到着後、ゴーンが保釈されるまで108日間を過ごした小菅にある東京拘置所に送られる可能性が高い。彼らの日本人弁護士は、ひとたび保釈申請が可能になれば、ゴーンの弁護士と同じように、依頼人を保釈するよう裁判官に求めるだろう。だが、彼らは明らかに逃亡の危険性があるため、保釈は認められないと考えられる。

そうなれば、テイラー親子は拘留されたまま、裁判のために数カ月は待つことになる。ある弁護士によると、有罪判決を受けた場合、彼らは刑務所で4年以上を過ごす可能性がある。ゴーンとの違いは、今回は誰も彼らを日本から脱出させに来ないという点だ。

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