コロナで会えない親の日常を支える5つの方法 親の「変化」に気付くために何ができるのか
まだ要介護認定を受けていない場合の窓口は、地域包括支援センターとなる。同センターは、介護・医療・保健・福祉などの側面から高齢者を支える「総合相談窓口」で、対象地域に住んでいる65歳以上の高齢者、またはその支援のための活動に関わっている人が利用できる。親が住む地域のセンターは、「自治体名×地域包括支援センター」でネット検索すれば、すぐ表示されるはずだ。
「電話で親の体調不良に気づいたが、直ちに病院に行くほどでもない」という健康不安などの相談や、認知症?と思った場合、要介護認定を受けるべきかの判断に迷った場合などの相談にも乗ってくれる。感染対策に注意したうえで、親の自宅への訪問も相談できる。
また、家事代行や物品購入、見守りなどをしてくれる介護保険外サービスや、行政が提供している生活支援サービスなどもある。地域包括支援センターで、それらのサービスを提案してもらうこともできるので、まず気軽に相談しよう。
親へは、心配だからと「お願い」するように
5項目の前提として、大切なのは親世代への配慮だ。親にとってはいつまでも子どもは子ども。自分たちは子どもたちを心配する対象だと思っている。だからこそ、頭ごなしに伝えると感情的になりかえって関係性を悪くしてしまうことも。つねに心配だからと「お願い」するようにしよう。
5つのことを行うことで、今までよりも親との連絡が頻繁になる。そこがいちばんのポイントだ。親が日々どんな生活を送っているのか、誰とよく会っているのか、最近の趣味は何なのかなど、会話を増やし、親のことを知るようにしたい。「自分も親に似てきたな」とか、「実は自分が好きなものは親譲りだったんだな」とか、新しい発見もあるはずだ。
緊急事態宣言が解除されても新型コロナウイルスが消滅したわけではないため、デイサービスが直ちに再開されるとは限らず、気軽に外出できる状態にもすぐには戻れないだろう。当面は新型コロナウイルスと共存していく生活が続く。この機会に、親と子の「新しい交流様式」を構築することが重要だ。
(LIFULL介護編集長・小菅秀樹)
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