「持続可能なテレワーク」に不可欠な唯一の視点 テック企業の事例に学ぶ「在宅勤務」のコツ

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テレワークでもうまく回っている会社とそうでない会社。その違いはたった1つの視点の違いにあった?(写真:jessie/PIXTA)

政府は5月21日、足元の新型コロナウイルスの感染者数の動向を踏まえ、これまで特定警戒都道府県としていた関西3府県について緊急事態宣言を解除することを決定した。また、安倍晋三首相は25日に専門家の評価を得たうえで、緊急事態宣言の解除を全国に拡大することも可能である旨に言及した。

足元では、コロナ終息後の世界、いわゆる「アフターコロナ」で、われわれの生活がどのように変化するかという話題がビジネスパーソンの間でも関心の的となっている。

コロナ禍中においては、ビジネスチャットツールなどを活用して、感染リスクと生産性の低下を同時に抑制するテレワークの動きが広がった。ここからもう一歩踏み込んだ動きとして、国内外のテック企業を中心に「コロナ終息後もテレワークを原則とする」という動きがみられる点に注目したい。

「ニコニコ動画」を運営するドワンゴは、終息後も全社員を原則としてテレワークとする方針を示した。海外でも、モバイル決済のスクエアやツイッターをはじめとした複数の巨大企業が、コロナ終息後も永続的にテレワークを認める方針を公表している。GitLabのように、コロナ禍以前からテレワークがデフォルトの勤務形態で、オフィスを持たない企業の例もある。

このようなテレワークの動きは、アフターコロナの世界で広がりをみせるだろうか。新型コロナの感染拡大を受けていち早くテレワーク体制を構築した、GMOインターネットやグーグルのテレワーク方針の事例から検討していきたい。

「一斉テレワーク」でも業績好調だったGMO

国内の上場企業で最も迅速かつ大規模なテレワーク移行を決定した会社として印象深いのが、GMOインターネットだ。同社は、緊急事態宣言が出される2カ月以上前の1月27日から、4000人以上の従業員をテレワーク体制に切り替えた。

この決定に対して当初、一部では「オフィスでの業務停滞や、従業員の生産性低下によって業績の落ち込みが発生するのではないか」という懸念の声もあった。しかし、同社の熊谷正寿・会長兼社長が一斉テレワーク開始から3週間目に「業績に影響がほぼ無い」とツイートしたとおり、5月12日に公表した2020年の第1四半期(1〜3月期)決算はすこぶる好調な滑り出しとなった。

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