瀧本哲史「人生に正解求める人ほど危険な理由」 「真の教え」で商売する人は全員インチキだ

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僕の講演とか授業に来る若者たちの中には、いわゆる「意識高い系」の人たちがけっこういます。でもいつも僕は、「そういう意識だけ高い人がたくさん集まって僕の話を聞いたところで、明日からうまくいくようになると思ったら大間違いですよ」と言って、突き放すんです。

僕もやろうと思えばみなさんを騙すことなんてカンタンですよ。でも、どっちかというと僕の真意はその真逆で、チラシとかの煽り文に釣られて来た、ある意味ちょっと勘違いしがちな人たちに、「(講演の登壇者が)僕でよかったね」「他の人に騙されないよう、気をつけようね」と気づいてもらうのが、講演のほんとうの目的だったりします。

「絶対的に正しい答え」なんてない

何度もくり返しますが、「どこかに絶対的に正しい答えがあるんじゃないか」と考えること自体をやめること。バイブルとカリスマの否定というのが、僕の基本的な世界観になります。

でも「この世に真の教えなんてない。僕の話も信用するな」といった話をすると、「ふざけんな、金返せ!」って、まあ今日は無料ですけど思う人もいるかもしれません。今日は、わざわざ福井から交通費かけて来た方もいらっしゃるそうなので。

はっきり言いますが、「真の教え」とか「法則」みたいなことを言う人は全員インチキです。オウム真理教みたいなカルト宗教はよく「真の教えが公開される富士セミナーを5泊6日で開催します。真理を会得できてお値段はたったの50万円!」みたいな告知をして信徒を集めてますが、けっこう喜んで行っちゃう人がいるんですよね。一種の洗脳だと思いますけど。

宗教だと警戒する人も、テレビとかツイッターで有名な人の会合には、ホイホイとついていってしまったりします。

メディアに出るような人は頭も良いので、一見正しいことを言っているように見えますが、なんだかんだお金や影響力目当てで、洗脳的な活動をけっしてそうは見えないようにやっているだけだったりするので、注意が必要でしょう。

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