コロナDVを断ち切るための離婚との向き合い方 アフターコロナ時代の家族のあり方とは?

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例えば、1995年に27歳同士で結婚したカップルがいたとします。当時はほぼ紙戸籍ですから、25年経った現在50代前半のカップルにとっては、紙戸籍感覚が当たり前となります。現在40代後半でも、居住地によっては紙感覚のほうが多数派です。

そして、この紙の戸籍だった時代、離婚すると、離籍する側の名前にバツをつけて消して籍から抜いていました。戦前・戦後と続く「離婚をしたら戸籍にバツがつく」という言い方は、実は離婚を批判する意味で考案された言い回しではなく、離籍の事務作業そのものを言っていた、というのが正解です。

であるにもかかわらず、オンライン化開始から四半世紀が経過した今でも、大正生まれの祖母よろしく「バツバツ」言っているのは、さすがに時代遅れ感が否めない、というところなのです。

「リスタート婚」の上流事象

では、離婚が増加したといわれるものの、いったいどれくらいの発生状況なのでしょうか。次のデータを見てください。

雑誌などでよく取り上げられているのは、単年度ベースです。例えば2018年では、役所に届けられた婚姻届は58万6481件、離婚届は20万8333件ですので、35.5%の発生状況です。

しかし、「婚姻数が激減しているのだから、過去のたくさんの結婚の結果である離婚を、今の結婚数で割るのはおかしいのでは?」という、分析視点としてすばらしい質問が出てくると思います。

詳細データは次回以降になりますが、婚姻後10年以上経過した長期型離婚よりも、それまでの短期・中期型離婚が多いため、10年間でどの程度の婚姻と離婚が発生したかを見ると、より正確になります。

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