元外資系金融エリートの転職、なぜ中国へ? 中国語が話せないなら、現地で勉強しながら就職先を探せばいい!

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彼女の元彼からの電話・メール攻撃!?

――まじめな話が続いてきました。少し話がずれますが、中国で働く中での結婚や恋愛に関するエピソードなどはどうでしょう?

この手の質問は苦手ですね(笑)。

クラスメートの美女たちと(中央が大内氏)。MBAのFarewell Partyではカンフーパンダの着ぐるみでヒップホップダンスを踊った。ダンスは日本でも学生時代から続けていた特技で、クラスメイトと打ち解けるのにも役立った

現地社会に溶け込もうと、中国の女性とお付き合いしました。今となっては笑い話ですが、最初にお付き合いした女性が過去に付き合っていた男性から、何度も何度も電話やメールが入ったことがありました。「彼女にこれ以上近づくな。すぐに別れろ」などと脅されて、身の危険を感じるほどでした。2人目の方とは、彼女のお母さんとおばあちゃんも連れて4人で東京・箱根旅行をしましたが……。

あっ、すみません、これ以上話すと涙がこぼれそうなので、続きはお会いした方のみにこっそりお話しさせてください(笑)。海外でもやっぱり恋愛は苦手でした……。

もう日本に帰りたいなぁーと思ったときも

――これまた、強烈な経験ですね(笑)。では話を戻して、大内さんは自分に、海外で活躍するための先天的な才能があったと思いますか?

まったく思いません!

あきらめが悪いほうなのですが、しつこく粘っていると、最後はいつも神様か仏様が味方して助けてくれます。高校時代から抱いていた、海外で活躍したいという想いを大事にして、コツコツと努力してきました。

中国に身ひとつで飛び込み、現職をつかみ取ったことに関しても、これまでの努力や経験の積み重ねだと思っています。中国語ができなくて就職先が見つからず、つらい時期もありましたし、Facebookなどに日本の友人たちの楽しそうな写真や家族の写真がUPされると、もう日本に帰りたいなぁーと思ったりしました。自分が決めた道だからあきらめずに努力できましたが。

石崎さんのこの企画では、日本人に海外現地就職を促そうとしていますが、中国を見ると、海外現地就職なんて当たり前で、いかに日本人が保守的で海外に飛び出さないかを、最近よく感じます。

①高い目標へ向かってあきらめずに努力を続けること、②自分の信念を頼りに重要な場面での一歩踏み込んだ勇気、そして③「違い」を楽しみ、現地社会に溶け込むこと――この3点が海外で仕事を得て、活躍していく秘訣だと信じています。

筆者の所感:変化への鋭い嗅覚の持ち主

世界経済の大転換を察知し、中国に身ひとつで飛び込んでいった大内さんからは、変化への鋭い嗅覚と大きな挑戦心を感じた。彼は投資というツールを使いながら、中国ビジネスの最前線に立って、たいへんやりがいのある仕事を行っている。

「自分は天才型ではなく、努力型」「海外で活躍したいという思いを胸に、こつこつやってきた」と語るように、自分の目標へ突き進む精神力が、海外で活躍するうえでいかに重要か。一歩踏み出す勇気を持って、ひたすら努力してみる。そうすることで、自分の感じる世界が、徐々に広がっていくのは間違いない。
 

石崎 弘典 インド進出コンサルタント

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いしざき ひろのり / Hironori Ishizaki

東京大学文学部フランス語フランス文学専修卒業、米国公認会計士試験合格。
在学中は休学して、パリ大学ソルボンヌに留学、音楽を中心にフランス文化を学ぶ。
現在は、インドの大手会計事務所に勤務し、日系ほか外資企業のインド市場進出支援を、税務・法務・財務の観点から行っている。インドビジネスに関する知識を活かし、メガバンクなど(みずほ、政策投資銀行)が発行するビジネスジャーナルへの寄稿、また政府系機関(JETRO)や外資系銀行(HSBC)などが主催するセミナーへもスピーカーとして登壇している。本業の傍ら、横浜シンフォニエッタ(オーケストラ)の海外事業アドバイザー等、芸術と社会をつなぐエージェントとしても活動している。
 

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