コロナがエボラと同じ「人獣共通」だから怖い訳 天然痘のように撲滅できず消えてもまた姿現す

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その後、活発に複製を続けて増殖し、病気や時には死を引き起こす。その一方、病原体は最初の犠牲者から別の人間へと伝播していく。生態学的観点から感染症を研究している科学者は、この現象を人獣共通感染症(ズーノーシス)と名付けている。

人獣共通感染症はやや専門的な用語であり、ほとんどの人にとってなじみが薄いが、豚インフルエンザ、鳥インフルエンザ、新型肺炎(SARS)、西ナイル熱、大部分の新興感染症など、世界的パンデミックの脅威となる病原体の生物学的な複雑性を明らかにするキーワードである。

また、医学の進歩や公衆衛生キャンペーンによって天然痘やポリオなどの恐ろしい病気が克服される一方、デング熱や黄熱病といった病気がいまだに克服されていないのはなぜなのかを理解する助けにもなる。つまりそれは、21世紀の世界で広く使われることが運命づけられたいわば未来の単語だ。

天然痘のように撲滅することはできない

人獣共通感染症とは、人間に伝染する動物感染症のことを指す。

腺ペストは人獣共通感染症である。インフルエンザのすべての型も人獣共通感染症であり、サル痘、牛結核病、ライム病、マールブルグ病、狂犬病、ハンタウイルス肺症候群、そしてニパウイルス感染症(マレーシアの豚飼育業者を殺しただけでなく、コウモリの糞で汚染されていた可能性があるナツメヤシの樹液を飲んだバングラデシュの人々の命も奪った)と呼ばれる奇妙な病気も人獣共通感染症である。それらはいずれも、ほかの種から人間に飛び火する病原体の活動を反映している。

こうした種の壁を超えた感染は普通に見られ、珍しくはない。現在知られている感染症のおよそ60%は日常的に人間と動物の間を行き来するか、最近になって他の動物とわれわれとの間を行き来するようになったものである。
中でも狂犬病はよく知られていて、広範囲に分布し、いまだに恐ろしく致命的な病気だ。それらの絶滅や封じ込めを目指した国際的な協調活動や、ウイルスの作用に関するはっきりとした科学的理解にもかかわらず、今も数千単位で人々を殺し続けている。また別の人獣共通感染症は新しくてどういうわけか散発的に発生し、あちこちで数人から数百人の命を奪った後、何年にもわたって姿を消す。

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