コロナがエボラと同じ「人獣共通」だから怖い訳

天然痘のように撲滅できず消えてもまた姿現す

エボラ出血熱と同じく動物も人間も感染する。だからコロナはしぶとい(写真:Christoph Burgstedt、wildpixel/iStock
新型コロナウイルスとの戦いに油断は禁物だ。第2波、第3波の流行も懸念される今、私たちが知っておくべきは、コロナウイルスが人獣共通感染症(ズーノーシス)であるということだ。
人間と動物の両方がかかる感染症である以上、地球上からコロナウイルスを抹殺することは不可能に近いと考えられる。以下に、2014年にエボラウイルスが流行した際に出版されたデビッド・クアメン著『エボラの正体 死のウイルスの謎を追う』の「イントロダクション 巧妙に姿を隠す人獣共通感染ウイルス」を再編集して紹介する。「エボラ」を「新型コロナウイルス」に読み替えると、人獣共通感染症の怖さが伝わってくると思う。

新興感染症の多くは動物からやってくる 

2014年の春から夏にかけてエボラウイルス病の大アウトブレイク発生が幕を開け、世界中の人々は不安、恐れの入り交じった関心、同情、そして恐怖とともにそれを見つめた。

エボラウイルス病を含め、どの新興感染症も謎に満ちた物語として始まっており、そのミステリーにはいくつかの共通の疑問がある。

・災いと死が突如、爆発的に発生した原因は何か? 
 ・ウイルスが原因であれば、どんなウイルスなのか? 
 ・これまで科学はエボラに似たものと遭遇したことはあったか? 
 ・それはどこから来たのか? 
 ・どのウイルスも長期にわたって複製と生存を続けるため、何らかの生物にとどまらなければならない。それはどの生物なのか? そして、その生物からどのように人間に移動したのか? 
 ・新種のウイルスはコントロールできるのか? 
 ・投薬治療やワクチンで対処できるのか? 
 ・止めることは可能なのか? あるいは破滅的なパンデミック(世界的流行)となり、14世紀の黒死病、もしくは1918年のインフルエンザ大流行のように世界中に広まって、人口の数分の一を殺してしまうことになるのだろうか?

これらの謎を解き明かすため、病気を研究する科学者や保健当局が立ち上がっている。だがエボラのケースで言えば、彼らはその一部を解明したが、すべてを解決したわけではない。

あらゆるものには出どころがあって、人間の間に突如現れた新興感染症もほとんどは人間以外の動物からやってくる。ウイルスは齧歯類(げっしるい)、コウモリ、鳥、サル、あるいは類人猿の中で目立たずに生きている。そして何らかの偶然の出来事で、動物の隠れ家から人間の最初の犠牲者へ乗り移り、生存に適した状況を見つける。

次ページ病気や時には死を引き起こし、別の人間へと伝播
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