2020年は、各方面で到達点としての目標が設定されていた年でした。それが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、大きな混乱が起こっています。
たとえば、留学市場においては、「2020年までに日本人留学生を6万人から12万人へ倍増させる」という目標が2013年6月の「日本再興戦略」にも掲げられました。
2020年4月22日、最新の日本人留学生数が日本学生支援機構(JASSO)から発表されました。この数年間で留学生数はどう変わったのか、そして、新型コロナの終息後に留学はどうなるのか、本稿では考察します。
最新の日本人留学生数は
先日発表された2018年の留学生数は合計11万5146人(対前年度比9845人増)と、過去最高を記録していました。目標の12万人にもあと少しで届くという結果です。この人数は大学などが把握している数字となり、短期の留学なども含んでいます。留学生は順調に伸び続けていたのです。
国別に見ると、1位はアメリカ合衆国1万9891人、2位はオーストラリア1万0038人、3位はカナダ1万0035人でした。この3カ国は、前年も同じ順番です。
4位以下、韓国、中国、イギリス、台湾、タイ、フィリピン、ドイツの順番となります。
はじめてベスト10に入った9位のフィリピンは、セブ島を中心に近年日本資本の語学学校も増えており、人気の留学先となりました。
アジアは留学生全体の実に39.4%(前年37.7%)を占めています。
次に期間を見ていきますと、全体の留学者数のうち、1カ月未満が6万7545人と実に全体の3分の2を占めています。就職活動や国内インターンシップなど忙しい学生のニーズとして、夏休みや春休みでの短期集中型の参加が増加してきました。
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