旅客機内の「3密」対策で「格安運賃」が消える?

感染防止の「新型シート」を開発する企業も

LCC大手のエアアジアはしばらくの間、キャビンクルーが防護服を着て飛ぶという(写真 : Courtesy of Puey Quinones)

しばらくは旅客機内で、乗客間のソーシャルディスタンス(社会的距離)を取ることが必要だろう。そうなったら人々は「格安な旅」を諦めることになる――。

国際航空運送協会(IATA)のアレクサンドル・ド・ジュニアック事務総長は4月21日、航空業界における新型コロナウイルスの影響に関する記者会見でこう述べた。

新型コロナウイルスの感染拡大で、世界中の航空会社が未曾有の利用率悪化にあえいでいる。そんな中、一部の国ではウイルスの抑え込みに見通しがついたとして、フライト運航再開に向け準備を始めている。しかし多くの国々では依然、国民に対し「ソーシャルディスタンス」の保持を呼びかけ、新たな罹患者が出ないよう注意を促している。

定員を削れば黒字化不可能?

より効率的にスペースを使って多くの乗客を乗せることで利益を上げてきた航空業界、とくに格安航空会社(LCC)にとって、コロナ禍で生まれた「ソーシャルディスタンス」の概念は大きな足かせとなっている。

ジュニアック事務総長は会見で、「機内でもしソーシャルディスタンスを取るよう規定したら、短・中距離便については少なくとも定員を3分の1は削らないといけないだろう」と述べた。

そのうえで「短距離便の収支が均衡する搭乗率はおおむね70%台であり、3席に1席を空席にすれば達成は不可能になる」と指摘している。

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