部数激減「ヤバい新聞」と「生き残る新聞」の差

発行停止や解雇に踏み切るイギリスメディア

イギリスの新聞各紙は、17日、「自宅にとどまるように」という政府のメッセージ広告を一斉に掲載した(筆者撮影)

イギリスで新型コロナウイルスの感染予防対策として、外出禁止令が出されてから1カ月。多くのビジネスがその影響を受けているが、新聞業界も大打撃を受けている。収入の大部分を広告に依存する地方紙だけでなく、大手紙までもが従業員の一時解雇や、経営陣の減給などを余儀なくされている。

デジタル化の流れで紙を主体とする新聞社は厳しい状況になったが、コロナ危機によってさらに部数減が加速。こうした中、グーグルが救済策を打ち出すなど、「ジャーナリズムの存続」に向けた動きも出てきた。

新聞社などでは2000人が一時解雇に

4月下旬のロンドン。通勤客の減少で、駅構内や入り口に置かれたラックにうずたかく積まれていた無料新聞(朝刊「メトロ」や、夕刊「ロンドン・イブニング・スタンダード」など)を手に取る人が少なくなり、新聞、たばこそのほかの雑貨を販売する「ニュース・エージェント」に立ち寄って新聞を買い求める人もめっきりと減っている。

新聞界の動向を追うニュースサイト「プレス・ガゼット」の調べでは、イギリスの新聞社・通信社の従業員の中で約2000人が自宅待機(一時解雇)中になっているという。

ただし、コロナ関連のニュースに対する需要は高く、イギリスの各新聞のウェブサイトへのアクセス自体は、大きく増えている。リベラル系全国紙「ガーディアン」のウェブサイトは3月のユニーク・ブラウザ数が前月比で倍増し、ページビュー(PV)は21億7000万にも達した。PVの7割は新型コロナに関する記事である。

経済の全国紙「フィナンシャル・タイムズ(FT)」は、コロナ関連の記事の一部を無料化し、ウェブサイトへの3月のトラフィックを前月比で250%上昇させた。

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